JRAオジュウチョウサン平地再始動! 「侮れないメンバー」と石神騎手がやや不安
最強ハードラーの挑戦が再び始まる。4月の中山グランドジャンプ(G1)で史上初となる4連覇を達成したオジュウチョウサン(牡8歳、美浦・和田正一郎厩舎)が、10月6日(日)に開催される六社S(3勝クラス・芝2400メートル)に出走を予定している。
オジュウチョウサンは昨夏、有馬記念(G1)出走を目標に平地レースに挑戦。平地戦で2連勝を達成すると、ファン投票で上位に入り、見事に有馬記念への優先出走権をゲット。結果こそ9着に終わったが、その挑戦は多くの人々の感動を呼んだ。
そしてオーナーの長山尚義氏(名義はチョウサン)は、今年も平地挑戦を明言。だが出走を視野に入れていると伝えられていたダイヤモンドS(G3)を回避。その後、3月30日のドバイ国際競走で行われるドバイゴールドC(G2)とドバイシーマクラシック(G1)の2レースに登録したものの、こちらも出走見送った。
さらにグランプリである宝塚記念(G1)では、ファン投票で上位に入って優先出走権を獲得したものの、陣営は『疲労の蓄積』などを理由に回避を発表。平地戦を走ることなく、春を終えている。
「オジュウチョウサンは主戦場の障害レースである阪神スプリングJ(G2)、中山グランドジャンプではさすがの強さを見せて勝利。ですが、平地戦挑戦は度々取り沙汰されたものの、走ることはありませんでした。陣営の動きを見ていると春は障害にするのか、平地でいくのか決めかねているところがあったように思います。できれば二刀流でいきたかったのかもしれませんが、8歳という高齢もあり、調整が難しく、障害に絞るしかなかったのでは?」(競馬記者)
出走が叶わなかった春とは違い、秋は平地戦でスタートを切ることになったオジュウチョウサン。25日には3頭併せで1週前追い切り。Wコースで5F68秒9、ラスト12秒6をマークし、僚馬2頭にそれぞれ1馬身先着した。『スポーツ報知』の取材に管理する和田郎調教師は、「気持ちもピリッとしてきた」と明かすと、鞍上を務める石神深一騎手も「先週(の動き)はあれって思ったけど、今日は動きました。反応も良かったですね」と手応えを語る。
「オジュウチョウサンが出走する六社Sには、3勝クラスで好走を続けるアフリカンゴールド、前走の町田特別(2勝クラス)を強い内容で勝ったベイビーステップ、一時は夏の上がり馬として注目されたバレリオ、さらに中長距離で頭角を現し出したミスマンマミーアなどが出走を予定しています。
人気を集めるだろうオジュウチョウサンはマークされますし、また鞍上の石神騎手も障害ならばこれ以上ないパートナーですが、平地戦では勝手が違うはず。人馬ともに久方ぶりの平地戦で苦戦を強いられるかもしれません。ですが裏を返せば、この状況でも勝つことができれば、上でも通用する力があるということ。今回は今後を占う試金石的な意味も持つと思います」(競馬誌ライター)
陣営は次走以降のローテを明かしていないが、ここで結果を残せば重賞も視野に入ってくるのは当然だ。オジュウチョウサンは次に繋げる走りを見せることができるか?
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