
JRAエアウィンザー敢えての「乗り替わり」その裏にある理由とは?
10月6日(日)に京都競馬場にて京都大賞典(G2)が開催される。天皇賞・秋(G1)やジャパンC(G1)の前哨戦として重要な一戦だ。
このレースに注目馬の一角としてエアウィンザー(牡5歳、栗東・角居勝彦厩舎)が出走を予定している。
エアウィンザーはデビューから1800mから2000mの中距離で使われ、昨年は4連勝でチャレンジC(G3)を制覇するなど、良績も残している。前走の大阪杯(G1)は初のG1で、相手関係もG1馬がそろうなど大幅に強化されたせいもあって5着に終わった。それでも、掲示板を確保するあたり、並の実力ではないことを証明した。
ところが今回は初距離となる2400mの京都大賞典を選択した。京都大賞典の登録馬を見る限り長距離巧者が多く、初挑戦のエアウィンザーにとっては決して有利な条件ではない。
さらに鞍上が前走の浜中俊騎手から三浦皇成騎手に乗り替わりになる。浜中騎手は同レースに登録のあるシルヴァンシャー(牡4歳、栗東・池江泰寿厩舎)に騎乗予定なので、浜中騎手がこちらの馬を選んだ可能性はある。
とは言え、浜中騎手は以前にもエアウィンザーに騎乗して勝利を収めており、今回もエアウィンザーの方が実力も一枚上手だろう。一方、三浦騎手は初騎乗なので傍目から見ても有利とは言いにくい。
また、浜中騎手は今年のダービージョッキーでもあり、G2では2着1回、3着1回。G3でも1勝、2着2回、3着3回と今年は乗れている騎手なのだ。
ところが三浦騎手は、今年G3で1勝、2着2回を残すのみで、G1、G2では馬券圏内に入ることすらできていない。さらに言えば、今年まだ京都2400mのレースに騎乗していないという不利もある。
前走では確かに負けてはいるものの、初G1で掲示板まで持ってきた浜中騎手の方がエアウィンザーにとっては有利ではないだろうか。大敗での乗り替わりであれば自然な流れともいえるが、0.2秒差の5着は大敗とは言い難い。となると、この乗り替わりはいささか不自然な感じはしないか。
乗り替わりの理由としてひとつには、重賞成績はイマイチなものの三浦騎手は79勝を挙げて全国リーディングで6位、関東リーディングでは2位という好成績を収めていることが挙げられる。単純に浜中騎手より騎乗成績自体はいいのだ。
PICK UP
Ranking
17:30更新横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 「正直なところ辟易としています」武豊が巻き込まれた29年前のアイドルホース狂騒曲…レース前に明かしていた「コンビ結成」の裏話
- 【NHKマイルC(G1)予想】ジャンタルマンタルは皐月賞の反動があるとみて消し! 出走唯一の連勝馬に着目
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 横山典弘「27年ぶり」ドバイ決戦へ。「自分の命と引き換えに僕を守ってくれた」盟友ホクトベガの死で止まった時間…今度こそ無事完走を