
JRA「新鋭」西村真幸厩舎2020年重賞3勝目! 福島牝馬S(G3)フェアリーポルカ完勝で「女王」アーモンドアイ待つヴィクトリアマイルか
25日、福島でヴィクトリアマイル(G1)の前哨戦・福島牝馬S(G3)が行われ、3番人気のフェアリーポルカ(牝4歳、栗東・西村真幸厩舎)が優勝。前走の中山牝馬S(G3)に続く、重賞連勝を飾った。
「馬主様、牧場スタッフ、生産者の方々のおかげで100勝を達成することができました。もっと活躍できるように努力を続けていきます」
これは昨年6月、西村真幸調教師が区切りのJRA通算100勝を達成した際に語ったコメントだ。2015年の開業から5年目のシーズン、当時はまだJRAで初の重賞勝利(マーメイドS(G3)サラス)を飾ったばかり。中堅の若手調教師といった印象だった。
だがその後、秋にはタイセイビジョンが京王杯2歳S(G2)を勝利。朝日杯フューチュリティS(G1)で2着するなど、厩舎の屋台骨となる看板ホースが出現する。さらにこの年は41勝を上げ、前年から勝ち星を倍増。厩舎リーディングでも10位と、一躍トップトレーナーの仲間入りを果たしている。
「馬の質が底上げされたことが勝ち数増加の要因と思います。それは馬主様の方々のおかげ」
昨年6月に掲載されたに『スポーツ報知』のインタビューにそう答えている西村調教師。「厩舎スタッフが頑張って、牧場とコミュニケーションもしっかり取って、いい状態で帰厩させてもらっていることも大きな理由」と厩舎の好調ぶりに自信を持っている様子だった。
今年に入っても、ここまで14勝でリーディング9位。重賞勝利に至っては、冒頭のフェアリーポルカが中山牝馬S、福島牝馬Sを連勝していることに加え、“エース”のタイセイビジョンも始動戦となったアーリントンC(G3)を完勝。NHKマイルC(G1)の有力候補に挙げられている。
「8度目の調教師試験で合格した苦労人ですが、もともとはノーザンファームで研修を積んでいたエリート。友道康夫厩舎、岩元市三厩舎といった実績のある厩舎で経験を積んだことも大きいと思います。昨年のフローラS(G2)で5着に敗れたフェアリーポルカを、そのままオークスに出走させたりと、チャレンジ精神に溢れる厩舎でもありますね」(競馬記者)
また今回、福島牝馬Sで重賞連勝となったフェアリーポルカの主戦・和田竜二騎手とは「昔から冗談を言い合える仲」とのコメント通り、岩元厩舎の調教助手時代からの間柄。「競馬では、いつもこっちの考えと、騎手の考えをすり合わせてコミュニケーションを取れるのは強みだと思っています」とコンビネーションは抜群だ。
「2走前(今年1月の愛知杯)くらいから瞬発力がついてきて、馬が充実してきた。ここにきて結果も出ていますし、どんな競馬もできる」
いよいよ本格化の時を迎えているフェアリーポルカに、そう手応えを示した和田騎手。次走はヴィクトリアマイル(G1)参戦の期待が高まっているが「距離的にはこれくらいが良いと思うけど、これから選択肢が広がっていけばいい」と、まんざらでもない様子だ。
今年のヴィクトリアマイルには、G1・6勝馬アーモンドアイが参戦を表明したばかり。厩舎初G1の壁は極めて高くなったと述べざるを得ないが、それでも西村厩舎の“チャレンジ精神”に期待したい。
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