JRA松山弘平「出会えて幸せ」デアリングタクトで武豊超えの快挙! 皐月賞馬での日本ダービーで「何もできなかった」苦い経験から3年

18日京都競馬場で秋華賞(G1)が行われ、春の牝馬クラシック2冠を無敗で制したデアリングタクト(牝3、栗東・杉山晴紀厩舎)が優勝。単勝1.4倍の圧倒的1番人気に応え、史上6頭目となる牝馬3冠を達成するとともに、史上初の無敗で制するという偉業を成し遂げた。
デアリングタクトと松山弘平騎手のコンビによって競馬界に新たな1ページが刻まれた。
春の2冠ですでに同世代のライバルを圧倒的な強さで蹴散らしたデアリングタクトだったが、陣営は当初予定していたローズSを回避して秋華賞に直行を選択。これには一時、状態不安説もまことしやかに囁かれた。
だが、蓋を開けてみれば女王の貫禄さえ感じられた完勝劇。パートナーの力を信じた松山騎手の外を回すという強気な騎乗も実を結んだ。
1990年生まれの松山騎手は30歳とまだ若い。競馬界を代表する武豊騎手や横山典弘騎手、蛯名正義騎手らは揃って50歳を超えている。菊花賞(G1)にコントレイルと3冠に挑む福永祐一騎手にしても、44歳ともはやベテランの領域に差し掛かった。それだけに、松山騎手にはこれからの競馬界を担う存在として、さらなる成長が求められるだろう。
そんな松山騎手が秋華賞後、「出会えて幸せ」と語ったデアリングタクトに、牝馬無敗3冠以上の期待が掛けられるのは必然だ。世代の枠を離れた年度代表馬も視野に入れた頂点を目指す戦いが待っている。
2009年のデビューから12年目にして3冠ジョッキーの仲間入りとなった松山騎手。あの武豊騎手でさえ、05年にディープインパクトで3冠を達成したのは、87年のデビューから19年目のことだった。これまで数々の記録を塗り替えて来た競馬界のレジェンドでさえ、手にすることが出来なかった快挙である。
ただ、ここまでの道のりは決して平坦ではなかった。

松山騎手は3年前の皐月賞(G1)を9番人気アルアインで制し、G1初勝利を手に入れた際に「もう自分はG1を勝てないと思った時もあった」と喜んだ。だが、次走の日本ダービー(G1)を5着に敗れ、「馬の持ち味を生かすことができませんでした」と自身を責め、「本当に申し訳ないです」と関係者に頭を下げた。
その後、アルアインはC.ルメール騎手に乗り替わるなど、松山騎手の歴史的な快挙の裏には3年前の苦い経験も大きな糧となったことは間違いないだろう。
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