JRA有馬記念(G1)ヨシオ圏外も「キセキ浜中」に新たな「天敵」!? 角居勝彦調教師「最後」のグランプリレースで「最高」の“フィナーレ”を
27日、中山競馬場にて行われる有馬記念(G1)に、キセキ(牡6歳、栗東・角居勝彦厩舎)が出走を予定している。
前走のジャパンC(G1)では、大逃げを打つ形となり8着に敗れたキセキ。レース後、浜中俊騎手は「スタートが良ければ、前へ行こうと思ってはいたのですが、1コーナーから掛かっていました。それで、馬の気に合わせて行きました。馬の状態は良かったです」と振り返った。
角居調教師も『NEWSポストセブン』にて「浜中騎手とは前々に行こうとは話していましたが、スタート直後に、もう1頭(ヨシオ)前へ行きたかった馬と競り合う形になって、掛かってしまい、オーバーペースでの逃げになってしまったというのが真実です」と語っている。
武豊騎手が自身の出演する『武豊TVII』(フジテレビ系)で、キセキと挑んだ天皇賞・秋を回顧した際も、レース前の返し馬で最後の登場になったことについて「スイッチが入ったら、もう止まらないので……」と話したように、他馬と併せるとヒートアップしてしまう性格のようだ。
ジャパンCで、その原因を作ってしまったヨシオ。本馬が有馬記念へ出走することになれば、再びキセキがヒートアップすることも懸念される。
しかし、3日にJRAホームページにて掲載された有馬記念ファン投票の中間発表では、キセキが7位と出走圏内なことに対し、ヨシオは58位で圏外。キセキ陣営にとっては、不安のタネが一つなくなったといえるだろう。
とはいえ、ヨシオがいないからといって、不安が全て払拭されたわけではない。有馬記念に3歳馬のバビットが出走を予定しているのだ。
バビットは前走の菊花賞(G1)で、2番手から競馬をして10着。それまでの4連勝が全て逃げてのもので、それこそ「逃げ」が好走の条件となっている感もある。
今年の有馬記念では、ヨシオに代わる「天敵」となりそうなバビット。この馬を浜中騎手がどう捌くのかに、キセキ好走のカギは託されそうだ。
昨年の有馬記念でも、今年の有力馬と目されるフィエールマンに差のない競馬をしており、まともに走れば能力は上位といえるだろう。
浜中騎手もキセキへの騎乗は有馬記念で3回目。来年2月の引退が決まっている角居調教師にとっては「最後」のグランプリレースとなるだけに、JRA今年最後のG1で「最高」の“フィナーレ”を期待したい。
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