
JRAオジュウチョウサン無事退院も 「現役続行」に賛否の声!? ファンからは「引退させてあげて」の大合唱も
中山グランドジャンプ(G1)を5連覇するなど、障害G1通算7勝を誇るオジュウチョウサン(牡10歳、美浦・和田正一郎厩舎)。6連覇を狙った今月17日の中山GJで5着に敗れた後、左第1指骨の剥離骨折が判明し、手術を受けていた。
手術は22日に美浦トレセン内の競走馬診療所で行われ、29日には管理する和田郎調教師が退院を報告。また当初は未定となっていた全治が6か月だったことも判明した。
退院後はそのまま千葉県内の牧場に放牧に出され、和田郎調教師は「しっかりと治したいですね」と再起を誓ったと『デイリースポーツ』が報じている。現役続行とも受け取れるこの一報に対し、ネットの掲示板やSNSなどでは様々な意見が飛び交った。
最も多かったのが「あんまり無理はさせないで欲しい」、「退院ではなく引退という報告が欲しかった」など、陣営の判断を疑問視する意見だ。10歳という年齢に加え、障害レースで2連敗を喫し、これ以上無理をしてほしくないというファンの考えはもっともだろう。
一方で、少数ではあるが、「外野がとやかく言える案件ではない」、「経済動物の宿命だ」、「復活する可能性があるなら走らせるべきだ」など擁護する声も上がった。
「オジュウチョウサンは、障害レースへの関心を高めただけでなく、3年前には有馬記念にも出走。長年にわたって競馬界を盛り上げた立役者の1頭です。しかし、昨年11月の京都ジャンプS(G3)で、(障害レースでは)4年8か月ぶりに敗戦を喫し、その後は脚部不安で休養していました。
再起を図った中山GJでは勝ったメイショウダッサイから2秒以上離された5着に終わり、その時点でファンからは引退を望む声が続々と上がりました。そして骨折が判明したことで、さらにその声は高まっています。
どちらの意見が正しいとは言えません。ただ、実際に中山GJを見て感じたのは、飛越が以前より低くなっているということ。年齢による衰えもあるでしょう。もしケガが完治して万全の状態になっても、再び故障するリスクが付きまといます。障害レースならなおさらでしょう。個人的にはこのまま功労馬としてゆっくり余生を過ごしてほしいですね」(競馬誌ライター)
もちろん最終的な判断を下すのはオーナーだ。ファンが多いだけに様々な意見がオーナーの耳にも届いているだろう。オジュウチョウサンが16年4月から4年間にわたって記録した障害重賞13連勝、そして中山GJ5連覇という金字塔は、今後何があろうと決して色あせることはない。「引退させてあげて」という多くのファンの声は届くのだろうか。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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