
JRA菊花賞(G1)レッドジェネシス川田将雅&ステラヴェローチェ吉田隼人がそろって口にした敗因。関東馬は何故「95%の壁」を超えて36年ぶりワンツーを飾れたのか

24日、阪神競馬場で行われた菊花賞(G1)は、4番人気のタイトルホルダー(牡3歳、美浦・栗田徹厩舎)が5馬身差で圧勝。前走のセントライト記念(G2)では1番人気で13着に大敗したが、見事な巻き返しを見せた。
今年は京都ではなく、42年ぶりに阪神で開催された菊花賞だが、過去10年の連対馬20頭のうち95%にあたる19頭が関西馬という、関西勢にとって圧倒的に有利なレースだった。
だが、今年はタイトルホルダーだけでなく、2着のオーソクレースもセントライト記念2着からコマを進めてきた関東馬。出走18頭中6頭という劣勢だったが、見事にワンツーゴールを決めた。ちなみに関東馬による菊花賞ワンツーは1985年のミホシンザン、スダホーク以来、36年ぶりだ。
その背景には当然ながら関西馬の不振があったわけだが、主因は王道トライアルにあったのかもしれない。
「レース前から、苦しさを感じる返し馬でしたーー」
レース後、そう話したのは1番人気ながら13着に大敗したレッドジェネシスの川田将雅騎手だ。
前走の神戸新聞杯(G2)では、勝ったステラヴェローチェと半馬身差の2着。日本ダービー(G1)こそ11着に敗れたが、改めて力を示したことでファンは1番人気に支持した。
しかし、レースでは後方から最後の直線に懸けたものの本来の伸びを欠いての13着。川田騎手は「調整段階で感じなかった前走の疲れが、競馬場に来て出てしまったのかなという印象」と神戸新聞杯を激走した疲労に敗因を求めている。
また、2番人気で4着に敗れたステラヴェローチェの吉田隼騎手に至っては「ケイコでも『これほど動けないのか』という感じでした」と、すでにレース前から神戸新聞杯を走った反動を感じており「正直、今の状態を考えれば頑張ったと思う」と相棒を庇っている。
「昨年もコントレイルが連勝するなど、例年なら王道トライアルの神戸新聞杯(G2)ですが、今年は不良馬場で行われ、消耗の激しいレースになりました。ステラヴェローチェとレッドジェネシスだけでなく、3着のモンテディオも最後は失速して14着という結果。ジョッキーたちの話を聞く限り、やはり前走の疲れが抜け切っていなかたようですね。その辺りが神戸新聞杯組と、セントライト記念組の明暗を分けたのかもしれません」(競馬記者)
また、神戸新聞杯で4着だったダービー馬シャフリヤールも、当初は菊花賞もしくは翌週の天皇賞・秋(G1)に進むと見られていたが、陣営は11月28日のジャパンC(G1)まで間隔を空けることを決断。これも、神戸新聞杯のダメージが無関係ではなさそうだ。
「近代の競馬は、昔と比べて一戦ごとの消耗が激しくなっていると言われています。実際に、馬場が重くなった時に日本よりも消耗が激しくなる欧州では、例えG1レースでも重や不良馬場が見込まれた段階で回避を決断する陣営も珍しくありません。今後は日本でも、そういった傾向がより顕著になるかもしれませんね」(同)
ちなみに今回の菊花賞は1985年以来、36年ぶりに関東馬がワンツーしたが、実は今年の神戸新聞杯の不良馬場もまた、1985年以来の36年ぶりだった。現代とはレース体系も異なるため一概には言えないが、偶然だけでは片づけられないのかもしれない。
(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。
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