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JRA C.ルメール、D.レーン「不在」の穴を埋めるのは!? 社台グループが期待する6人の「推し」騎手

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 タイトルホルダーの勝利で幕を閉じた春のグランプリ宝塚記念(G1)。エフフォーリアの走りは残念だったが、豪華メンバーの競演で見応えのあるレースだった。その宝塚記念が終わりJRAの春競馬も終了、今週から夏競馬が本格的に開幕する。

 この夏競馬攻略の最重要ポイントは騎手だろう。

 春競馬で多くのレースを勝利したC.ルメール騎手とD.レーン騎手が不在。短期免許で来日していたレーン騎手の不在は想定内だが、ルメール騎手が家族と会うため「夏休み」で8月半ばまで不在というのは、ファンにとっても驚きだろう。ルメール騎手は札幌や函館の北海道開催において圧倒的な成績を残してきただけに、馬券戦術の柱が不在となるのは大きな意味を持つ。

 一方でレーン騎手とルメール騎手が不在ということは、社台グループの有力馬が他の騎手に回るわけで、これまで騎乗馬を取られていた中堅騎手には大きなチャンスとなる。

 そこで今回は、この夏ルメール騎手とレーン騎手の穴を埋めそうな社台グループの“推し騎手”は誰かチェックしてみた。

 まず基本的にルメール騎手やレーン騎手がいても有力馬に騎乗できていた川田将雅騎手、福永祐一騎手、横山武史騎手は除外とする。もちろんより多くの有力馬が彼らに回ってくることは容易に想像できる。しかし、もともと人気がある騎手達なので、馬券的な妙味はそれほどない。

 ターゲットは昨年以上に社台グループの生産馬に騎乗し結果を出しながら、盲点となっているベテランと中堅の騎手だ。

 

■ノーザンファームの推し騎手は?

 まずノーザンファームの生産馬から推し騎手を探ってみると、上記の3人以外に今年飛躍的に騎乗数が伸びているのが、坂井瑠星騎手、戸崎圭太騎手、岩田望来騎手だ。

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坂井瑠星騎手

 中でもトップクラスに要注意なのが坂井騎手である。今年は前半終了時点でノーザンファームの生産馬に91回騎乗。そして15勝、勝率16.5%、連対率30.8%の好成績を残している。102回騎乗している福永騎手が14勝で勝率13.7%、連対率22.5%ということを考えると、これは大きく評価しなければならない。

 特に注目したいのはサンデーレーシングの馬に騎乗した時だ。今年はここまで23回の騎乗があり、なんと9勝2着4回。勝率は39.1%、連対率56.5%、複勝率は65.2%のハイアベレージとなっている。同じ条件でルメール騎手は勝率27.8%、福永騎手は勝率7.7%といった内容から見ても、この相性の良さは驚異的。この成績を知れば、サンデーレーシングの関係者はより多くの騎乗を依頼したくなるはず。先週も10番人気インフィナイトを勝たせるなど、今年馬券に絡んだ騎乗馬は人気薄も少なくなく、サンデーレーシングの馬に乗り替わりとなれば間違いなく要チェックだ。

 そして戸崎騎手も注目の一人。今年の戸崎騎手はすでに56勝をあげ、昨年の88勝超えが濃厚となっている。昨年ノーザンファームの騎乗数は130回で19勝だったが、今年はすでに82回で15勝と増加。この信頼度からも、この夏はノーザンファームの騎乗依頼が増えれば、福島と新潟で大暴れが期待できる。

 そして、3番手に推すのが岩田望騎手だ。現在62勝で全国リーディング4位、関西リーディング3位と絶好調。トップジョッキーが集う関西にてこれほどの成績を収めているのは、本人の騎乗技術もさることながら、社台グループの騎乗馬に恵まれたことも少なくないはず。特にノーザンファームの騎乗馬に関しては昨年が167回で18勝に対し、今年はすでに93回の騎乗で14勝と昨年を上回るペースだ。デビュー4年目にして年間100勝も視野に入れる関西の若手ホープ。この夏でどこまで勝ち星を伸ばせるか楽しみだ。

■社台ファームの推し騎手は?

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藤岡康太騎手

 次に社台ファームの推し騎手を見てみよう。まずは今年大きく成績を伸ばしている藤岡康太騎手だ。昨年はJRAで47勝をあげているが、今年はすでに31勝と昨年を超えるペースで勝ち星を重ねている。そして社台ファームの生産馬に今年は45回騎乗して7勝しているが、この騎乗数はM.デムーロ騎手や福永騎手より多い。小倉大賞典(G3)2着ランブリングアレーやヴィクトリアマイル(G1)のデゼルなど、重賞でも騎乗が増えている。

 また社台ファームのメインクラブである社台レースホースの馬では、12回の騎乗で勝率16.7%、連対率33.3%という成績で、これは横山武騎手を上回る数字。人気になりにくいのがポイントで、同騎手が社台ファームの生産馬に騎乗すればまず押さえておきたい。

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横山典弘騎手

 次に意外ではあるが、関東のベテラン横山典弘騎手も見逃せない。横山典騎手は昨秋から拠点を関西に移し見事復活を成し遂げた。昨年1年間は253回の騎乗で26勝だったが、今年は上半期終了時点で220回の騎乗、そして23勝とV字回復の好成績。そのうち社台ファームの生産馬は34回の騎乗で5勝し勝率14.7%、連対率26.5%。関西の有力厩舎が横山典騎手に有力馬を回していることも影響しているが、それで結果を出しているのだからwin-winと言えるだろう。今後も注目したいところ。

 最後に紹介するのが関東の若手ホープ菅原明良騎手だ。デビュー3年目の昨年は75勝とブレイクし、今年もすでに38勝と好調。社台ファームの騎乗馬も一気に増え、関東ではトップクラスの38回騎乗、7勝で勝率18.4%は横山武騎手、田辺裕信騎手、横山和生騎手といった関東トップジョッキーを上回っている。社台ファーム側は、関東の“ネクストブレイクジョッキー”と期待しているとも言えそうだ。

 ルメール騎手とレーン騎手といったトップジョッキーの穴を埋めるであろう、社台グループの推し騎手6名を紹介した。この6人がノーザンファームや社台ファームの生産馬に乗り替わりで騎乗する時は特に注目したい。

 中でもルメール、レーン、川田、福永、横山武騎手からの乗り替わりは、オッズが上がって馬券妙味が期待できるので、ぜひ夏競馬攻略に向けて参考にしていただければと思う。

(文=仙谷コウタ)

<著者プロフィール>
 初競馬は父親に連れていかれた大井競馬。学生時代から東京競馬場に通い、最初に的中させた重賞はセンゴクシルバーが勝ったダイヤモンドS(G3)。卒業後は出版社のアルバイトを経て競馬雑誌の編集、編集長も歴任。その後テレビやラジオの競馬番組制作にも携わり、多くの人脈を構築する。今はフリーで活動する傍ら、雑誌時代の分析力と人脈を活かし独自の視点でレースの分析を行っている。座右の銘は「万馬券以外は元返し」。

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