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JRA岩田望来「14連敗」の寒い夏!? 若手ホープも小倉と福島でいいところなし…ラジオNIKKEI賞(G3)期待馬サトノヘリオスも格下相手に返り討ちの悪夢

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サトノヘリオス

「これからもっと成長して行ってくれる馬だと思います」

 3日、福島競馬場で行われた3歳限定のハンデ重賞・ラジオNIKKEI賞(G3)は、松若風馬騎手の3番人気フェーングロッテンが優勝。昨年のスプリンターズS(G1)を制したピクシーナイトを兄に持つ良血が、重賞初挑戦ながら見事な初制覇を飾った。

 その一方で、岩田望来騎手の2番人気サトノヘリオス(牡3、栗東・友道康夫厩舎)は惜しくも3着。勝ち馬は2歳時に未勝利、エリカ賞(2歳1勝クラス)でともに土をつけた相手だったが、今回は逆転を許してしまった。

 13頭立ての芝1800mのレース。好枠1番枠からスタートしたサトノヘリオスは、道中で中団よりやや後方の内目でじっくりと脚を溜めた。前半1000m通過タイム58秒8とペースが流れたなか、4コーナー手前から徐々に押し上げていき最後の直線を迎える。

 進路を探している際、外にいたオウケンボルトと接触するシーンもあったが、スペースを確保するとともにラストスパートを開始。前を行く2頭を猛追したものの、内からロスなく伸びたフェーングロッテンやショウナンマグマを最後まで交わすことは出来なかった。

「今春には、同じ芝1800mが舞台のスプリングS(G2)で3着に好走していましたから、G3のここでも勝ち負けだと思っていたのですが……。

内で脚を溜めてから最後の直線で外に持ち出した岩田望騎手に対し、2着は逃げた馬で勝ち馬は最内を突いた馬だけに、0秒2差の3着には不完全燃焼の印象も残りました。

岩田望騎手は『折り合いに専念して競馬をしました』と振り返っていましたけど、結果的に思い切りのいい競馬をした2頭に先着を許す格好となったのは残念です。」(競馬誌ライター)

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岩田望来騎手

 レース後には「これからもっと良くなると思いますし、こういう競馬を続けて、精神的に落ち着いてくればさらに走れると思います」と前向きなコメントを残していた岩田望騎手。無論、重賞3着という結果だけを見ると決して悲観する内容ではないが、最近の同騎手の成績を考えればここは勝って勢いをつけたかったはずだ。

「14連敗」の寒い夏!?

 今年の岩田望騎手はロータスランドと京都牝馬S(G3)で待望の重賞初制覇を飾り、同コンビで高松宮記念(G1)も2着とG1でも初めて3着以内に好走。つい先日までは、全国リーディングで川田将雅騎手に次ぐ2位と自信を深めていたことだろう。

 ところが、3日終了時点では横山武史騎手やC.ルメール騎手に抜かされ4位にランクダウン。4月終了までは毎月のように二桁勝利を収めていたが、5月7日の京都新聞杯(G2)で受けた2日間の騎乗停止をキッカケに、完全に流れが変わっている。

 実際、5月は5勝、6月は6勝と好調時の半分ほどに勝利数も落ち込んだ。7月に入った先週も、2日は小倉で7鞍に騎乗して3着以内はゼロ。3日は福島で前述のラジオNIKKEI賞を含む7鞍に騎乗して3番人気以内の馬が5頭いたが、気が付けば未勝利のまま14連敗に終わった。

 猛烈な暑さが毎日のように話題に上がる7月だが、充実一途だったはずの若手のホープにとっては、予想外の“寒い夏”が訪れてしまったようだ。

(文=ハイキック熊田)

<著者プロフィール>
 ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

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