JRA 「期待ハズレ」D.レーンが直面した2年前とは異なる違和感、名手をも阻む若きサムライが「立場逆転」に成功

先月30日から短期免許を取得して、日本で騎乗しているD.レーン騎手。2020年以来2年ぶりの来日で再び“レーン旋風”を巻き起こしたいところだが、現状は期待ハズレに近い状況となっている。
初日の青葉賞(G2)では1番人気レヴァンジル、7日の京都新聞杯(G2)では1番人気ブラックブロッサム、8日のNHKマイルC(G1)では2番人気インダストリアとそれぞれ上位人気の有力馬を任されながら、いずれも5着に敗れる掲示板止まり。
また、平場のレースでも“白星量産”といえるまでは至っていない。
先週は土日の2日間で、計16鞍に騎乗して2勝を挙げるも、1日3勝以上の固め打ちも珍しくない名手を知る日本の競馬ファンからすれば、どこか「物足りなさ」を感じてしまう成績だ。
名手をも阻む若きサムライが「立場逆転」に成功
来日後の騎乗4日間を終えた戦績を振り返っても、「5-7-3-16/31」と勝ち切れないレースも目立ち、いまいち波に乗り切れていない。思いのほか勝利をあげられない要因の一つとして、勢いのある若手騎手の存在があるかもしれない。

事実、京都新聞杯では伏兵アスクワイルドモアに騎乗した21歳の岩田望来騎手が今年重賞2勝目となる金星を挙げ、NHKマイルCではシンガリ人気カワキタレブリーに騎乗したこちらも21歳の菅原明良騎手が5度目のG1挑戦で初の馬券内となる3着に激走。「花の35期生」とも呼ばれる同期の若手二人に先着を許した。
現在の日本競馬においては、二人が重賞で好走することなど何ら不思議なことではなくなったが、2年ぶりにこの現状を目の当たりにしたレーン騎手にとっては、驚くべき変化の一つに映ったかもしれない。
さらに、今回の来日で名手の前に立ちはだかっているのは、何も前述した二人だけではなかった。
8日に東京競馬場で行われた7Rの1勝クラスでは、単勝1.4倍の断然人気に推されたディオスバリエンテに跨り、楽な手応えで最後の直線に入ると、前にいた馬達をまとめて飲み込み、残り200m付近では誰もが勝利を確信できるほどの脚色だった。
しかし、ゴールを目前にして勝利を阻んだのは23歳の横山武史騎手。騎乗していた2番人気バニシングポイントと共に、名手を敗戦へと追い込んだ。
そして最終12Rの立川特別(2勝クラス)でも、同じようなことが起こる。
1番人気のアナンシエーションに騎乗していたレーン騎手は、直線半ばから抜群の手応えで先頭に立つも、またしても勝利を阻んだのは横山武騎手。直線では最後方にいた2番人気クリーンスレイトで豪快に差し切り、再び名手に黒星をつけた。
思い返せば過去の来日時には、若手にとって脅威の存在だったレーン騎手。ところが、コロナ禍も相まってここ2年で急成長を遂げた若手騎手らが、今回は早くも返り討ちにしてしまった。
今後も短期免許の期限となる6月26日まで、多くの有力馬への騎乗が予想されるレーン騎手だが、今度は日本の若きサムライ達が脅威となる「立場逆転」もあるかもしれない。
(文=ハイキック熊田)
<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?
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