
JRAも注目「ケンタッキーダービー降着」訴訟寸前……ブックメーカーでも意見割れ「審議」考察の契機に

アメリカ競馬界が揺れている。
5月5日に開催された米国3冠レースの第1戦、ケンタッキーダービー。強い降雨の影響で泥田のような馬場の中で行なわれたレースは、1角から先頭に立った1番人気のL.サエス騎手のマキシマムセキュリティが、そのまま逃げ切ってトップでゴール板を駆け抜けた。
昨年の米3冠馬ジャスティファイに続く無敗のダービー馬の誕生かと思いきや、レース後に”物言い”がついた。逃げるマキシマムセキュリティが、第4コーナーで外に大きく膨らんでしまい他馬に接触。さらに複数のライバルの進路妨げたとして、他の陣営から異議申し立てが行なわれたからだ。
レース後、約20分にわたる審議の結果、マキシマムセキュリティはケンタッキーダービー史上初の1位入線馬の降着が決定(17着)。2着に入線していた14番人気のカントリーハウスが優勝となり、3着以下もそれぞれ繰り上がった。
「今回はJRAが海外馬券発売を始めてから、3連単の最高配当額1629万8210円を記録する波乱の決着となりました。
ですが、降着したマキシマムセキュリティのギャリー・ウェストオーナーは、審議の結果を不服として異議を申し立てしました。ところが、ケンタッキー州競馬委員会はこれを却下。そのため、陣営は法的に訴えることも示唆しています。また一部のブックメーカーでは降着はなく、そのままマキシマムセキュリティが勝利したとするところもあるなど、混乱はまだ続いているようです」(競馬誌ライター)
そのマキシマムセキュリティ陣営は、第2戦のプリークネスステークスの回避を表明。また勝ち馬のカントリーハウスも、レース後にひどいせきをしていたためとして回避を発表している。米3冠初戦を制した馬が第2戦を回避するのは、23年ぶりだという。
由緒正しいケンタッキーダービーで起こった異例の降着劇。この一件を受けて、アメリカでも降着制度の見直しを求める声が上がっているという。日本も審議・降着が物議を醸すことが多いだけに、これからどのような展開を見せることになるのだろうか。注意深く見守りたい。
PICK UP
Ranking
23:30更新浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA高松宮記念(G1)浜中俊「もういいでしょ」若さ故の過ちから4年! 苦い経験を活かす絶好のチャンス、「被害者」武豊から託されたレシステンシアと重なるアノ馬
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客