JRA馬主も競馬場の入場自粛! 「競馬をやらせてもらっているだけで奇跡」を続けるためにできることは……
JRAは今週末も無観客開催を継続することを発表。そのため、29日(日)に中京競馬場で開催予定の高松宮記念(G1)は、史上初めて無観客で行われるG1レースとなる。
そして日本馬主協会連合会も、馬主の競馬場への入場を自粛することを決定。JRAは馬主の競馬場への入場は禁止していない。だが、コロナ感染者が増加し、東京都を始めとした関東の知事が今週末の外出を控えるよう呼び掛けていることもあり、日本馬主協会連合会からJRAに申し入れたそうだ。
先週も西山茂行オーナーが自身のブログで、JRAが馬主に対して「25日から馬主のトレーニング・センターへの入場を制限する」との通達があったことを明かしていた。これは「今後の競馬開催継続の観点」からだとされ、調教師や騎手へは電話連絡のみとなったという。
異例の事態が続くことになるが、これもすべては競馬の継続開催を願ってのことだ。世界に目をやると、フランスとドイツ、イギリスに続き、アイルランドでも競馬の開催が中止。さらにドバイワールドカップデーが中止になったことも記憶に新しい。またアメリカでは米3冠レースが延期されるなど、さまざまな影響が出ている。
「多くの国が続々と中止や延期を発表するなか、競馬の開催を継続しているのは香港と日本くらいですね。しかし、日本でも感染者は日増しに増えています。藤沢和師も『競馬をやらせてもらっているだけで奇跡なんだ』と語るように、いつ中止となってもおかしくない状況です。JRAも騎手、調教師にひとりでも感染者が出れば、現在は無観客で実施している競馬の開催もできなくなると明かしていますからね。
その最悪のパターンに陥らないためにも、周囲の協力は必要不可欠です。JRAにも大きな影響力を持つ日本馬主協会連合会の英断は、後々にも大きく評価されることになると思います」(競馬記者)
いまのところ日本の競馬関係者に感染者はいないようだ。しかし、アメリカでは、殿堂入り騎手であるハビエル・カステリャーノ騎手が自身のTwitterで「コロナウイルス検査で陽性」と診断されたことを明かしている。いつ日本人の競馬関係者が、コロナに感染してもおかしくはないだろう。
無観客とはいえ、関係者たちのたゆまぬ尽力により、競馬の開催が継続されている。この奇跡を続けるためにできることはなにか。ひとりひとりが問われている。
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