JRA「逆襲のリアアメリア」桜の女王戴冠に虎視眈々! もはや直行は割引にならない!? 陣営の出した「答え」とは……
4月12日の桜花賞(G1)に向け、リアアメリア(牝3、栗東・中内田充正厩舎)が順調な調整過程を踏んでいる。26日、栗東CWで追われ軽やかな動きで6F87秒3-1F11秒6の好時計をマーク。ラスト1Fも切れのある伸びを見せた。
昨年のアルテミスS(G3)で披露した上がり3F33秒の切れ味は、見る者に強烈なインパクトを残した。直線最後方から前を行く8頭を大外一気であっという間に抜き去った。その姿に、ファンは阪神JF(G1)で単勝オッズ180円という絶大な支持で応え、2歳女王戴冠の瞬間を予感した。
だが、2歳牝馬のレースとしては異例ともいえる前半3F33.7秒で逃げたレシステンシアの前に、自慢の末脚は不発に終わり、脆くも6着に敗れた。
「桜花賞への直行を決めたのは精神的にリラックスさせたかったから。具合はいいし、ひとつ成長した感じはあります」と、陣営は精神面の成長が巻き返しのカギにあると期待しているようだ。
阪神JF終了後に川田将雅騎手は、「雰囲気は抜群に良かったです。でも、きょうは終始、進んでいきませんでした。敗因をこれから探したいと思います」と振り返った。
アルテミスSで破ったサンクテュエールが、牡馬相手にシンザン記念(G3)を勝利したことからも、リアアメリアが秘めるポテンシャルの高さの証明ともなるだろう。
また、ここまでのリアアメリアの3走を振り返れば、8馬身差で圧勝した6月のデビューから10月下旬のアルテミスSの圧勝には約5ヶ月の間隔があった。これに対し、アルテミスSから12月上旬の阪神JFまでは約1ヶ月と少しと短かったことも陣営が桜花賞直行を決断した背景にあるのかもしれない。
今年のクラシックは、2歳G1を勝利したコントレイルやサリオスも皐月賞(G1)直行を表明しているように、叩いてから本番というかつての常識も最近の競馬界では薄れつつあるのが現状だ。
事実、昨年の桜花賞を制したグランアレグリアは阪神JFから直行で桜花賞を勝ち、皐月賞を勝ったサートゥルナーリアにしてもホープフルSからの直行だった。
リアアメリアの桜花賞直行も、最近のトレンド的には理に適った使い方という見方すら可能である。
失った輝きを取り戻すためにも桜の女王の座は譲れない。
そのときに向け、リアアメリアは虎視眈々とツメを研いでいる。
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