
JRA福永祐一「最悪の競馬」と吐き捨てた“悪夢”から4年。かしわ記念(G1)「イメージ通り」の会心勝利、鬼門「1枠1番」克服で死角なし
今年の福永祐一は一味違う!?
5日、船橋競馬場で交流重賞かしわ記念(G1)が行われ、7頭中6番人気のワイドファラオ(牡4歳、栗東・角居勝彦厩舎)が優勝。鞍上の福永騎手にとっては2003年以来、17年ぶりのかしわ記念2勝目となった。
「今日は馬と一緒に気持ちいい競馬ができました。G1を獲れて嬉しいですね」
今や“得意”の「1枠1番」から、まさに会心のレースだった。福永騎手が「1番枠が当たって、先行馬が見当たらなかったので、まずはスタートに集中していました」と振り返った通り、抜群のスタートを決めたワイドファラオは“好枠”を活かして、あっさりとハナへ。難なくレースの主導権を奪えたことが、最大の勝因だったといえるのではないだろうか。
最後の直線でも、後続を寄せ付けずに2馬身差の快勝劇。出走したJRA6頭中6番人気と、最低の評価を鞍上の好騎乗で見事に覆した。
「レース後、福永騎手が『イメージしていた通り』と話していましたが、まさに作戦勝ちでしたね。福永騎手といえば、大きなレースの勝負所で“進路を失ってしまうイメージ”が一部のファンの間で定着しています。先日の皐月賞(G1)の際も1番人気に支持されたコントレイルが『1枠1番』となり、枠が心配という声もありました。
しかし、そんな不安の声を吹き飛ばして皐月賞を勝ってからは、マイラーズC(G2)のインディチャンプに、この日のかしわ記念と『1枠1番』で重賞3連勝。今や、内枠の福永騎手は買いと言えるんじゃないでしょうか」(競馬記者)
ちなみに今年、福永騎手は地方・JRAの重賞レースで上記3つを合わせて5度の「1枠1番」があるが、2月のクイーンC(G3)をミヤマザクラで勝利するなど4勝。敗れたのは、中山記念(G2)のインディチャンプだけであり、2020年の重賞勝利をすべて最内枠で上げている。
「福永騎手の『1枠1番』といえば、思い出されるのは2016年のスプリンターズS(G1)ですよね。単勝1.8倍に支持されたビッグアーサーに騎乗していた福永騎手ですが、好位に付けたものの、最後の直線で進路を失い12着に大敗……。
ほぼ何もさせてもらえずに敗れた一戦に、福永騎手が自ら『最悪の競馬』『僕が上手くさばけていたら……申し訳ない』とコメントするほどショッキングな敗戦でした」(別の記者)
あの悪夢のような敗戦から約4年。今の福永騎手にとって“鬼門”となった大レースの1枠1番は、逆に勝率80%というビッグチャンスとなっている。
「3コーナーまで楽に行けた。長くいい脚を使える馬で、気持ちよさそうに走っていたので『これなら』と思いました。今日は馬と一緒に気持ちいい競馬ができました。G1を獲れて嬉しいですね」
果たして“弱点”を克服した福永騎手の会心劇は、どこまで続くのか。コントレイルを筆頭に春G1には楽しみな騎乗馬も目立つだけに、実りの多い季節となりそうだ。
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