JRA有馬記念(G1)にそろって初参戦!「クロノジェネシス×斉藤崇史調教師×北村友一」は“トリッキー”中山2500mをどう攻略するか!?
27日には、中山競馬場で有馬記念(G1)が行われる。有力馬の1頭が今年の宝塚記念(G1)を制したクロノジェネシス(牝4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)だ。
前走の天皇賞・秋(G1)では後方からの競馬を強いられ、直線末脚を伸ばしたが、アーモンドアイから「1/2+クビ」差の3着に敗れた。有馬記念では、その時にクビ差先着を許したフィエールマンと人気を二分しそうだ。
昨年の秋華賞(G1)、春のグランプリに続き、G1・3勝目を目指すクロノジェネシス。昨年は、秋華賞後にエリザベス女王杯(G1)に出走し、有馬記念には参戦せず。もちろん有馬記念に出走するのは今回が初めてだ。そして、キャリア13戦目にして、中山競馬場にお目見えするのも初めてである。
鞍上を務めるのは、デビューから全12戦で手綱を取る北村友一騎手。乗り替わりが多い昨今ではかなり珍しく、お互いに成長してきたコンビでもある。今年の有馬記念に出走する他の有力馬を見ても、乗り替わりが大半。コンビを組み続けていることは一つのアドバンテージとなりそうだが、栗東所属の北村友騎手にとって中山での騎乗経験は決して豊富とは言えない点は大きな不安要素になりそうだ。
「JRAで重賞24勝を挙げている北村騎手ですが、中山の重賞では29戦して『0-5-0-24』で勝利がありません。7回騎乗したG1レースでは、すべて着外に敗れています。
また、有馬記念には今回が初めての騎乗。独特の緊張感に包まれるこのレースで人気馬にまたがる騎手としては、中山経験の浅さは致命的かもしれません」(競馬誌ライター)
中山の経験が浅いのはクロノジェネシスを管理する斉藤崇調教師も同じだ。中山競馬場では通算30戦1勝で、重賞レースでも4戦して「0-1-1-2」と勝利がない。
中央4場(東京・中山・京都・阪神)の中で最も癖があるといわれる中山コース。陣営(調教師、騎手)のコース経験・実績不足は否めず、中でも有馬記念が行われる「芝2500m」はコーナーを6回も通る特殊なコース形態で、不安が一層掻き立てられる。
北村友騎手はこのコース(中山芝2500m)経験は2度。2012年の初騎乗時は12頭立ての4着、直近の18年には8頭立ての8着に敗れている。ただし、有馬記念当日の8R「グッドラックハンデキャップ」(芝2500m)では、ディアスティマに騎乗を予定しており、コースの癖を確認するための重要な一鞍になりそうだ。
斉藤調教師も芝2500mは2017年に管理馬を1度出走させただけ。トリッキーなコースのノウハウは持ち合わせていないとも言えるだろう。
有馬記念に直結するといわれる宝塚記念を圧勝したクロノジェネシス。その実力は認めるが、馬も含めた陣営の“経験不足”は心配のタネであることは間違いない。果たして陣営はどのような策に打って出るだろうか。
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