
JRA京都金杯(G3)「122万馬券」の秘密は”岩田再生工場”にあり!? 12番人気が大波乱演出…… グランアレグリア倒した実力馬が桶狭間で劇的復活
記念すべき新年最初の重賞・京都金杯(G3)は、岩田康誠騎手の12番人気ケイデンスコール(牡5、栗東・安田隆行厩舎)が大激走。18年8月の新潟2歳S(G3)となる重賞2勝目を挙げた。
2着に2番人気ピースワンパラディが入ったものの、3着に14番人気のエントシャイデンが食い込んだことで3連単は122万8010円の大波乱となった。
この復活劇はコンビを組んだ岩田康誠騎手の好騎乗抜きでは語れない。
初コンタクトとなった昨年のポートアイランドSでは8番人気で11着と敗れた。しかし、次走のオーロC(OP)を4番人気で6着に敗れたものの、岩田騎手には手応えがあったのだろう。3戦目のコンビとなった京都金杯で待望の勝利を手に入れた。
レース後、岩田康騎手は「最高ですね。枠順もそうだし、馬も応えてくれた。狙ったレースで、それがドンピシャにはまった。最高のポジションでレースができました」と会心の勝利を振り返った。
これには元JRA騎手の安藤勝己氏も公式Twitterにて「インの岩田やね。スタートから自分の競馬に徹して脚がタマっとるで、更にインを狙って狭くなっても、切り返してまた弾けた」と岩田康騎手が得意とするイン突きを絶賛した。
フルゲート16頭立てのレースは各馬の騎手の駆け引きが大きく影響した。先手を取ったボンセルヴィーソがスローに落とそうとするも、外からエントシャイデンが競り掛けてハナを主張。積極的に3番手につけたのもタイセイビジョン程度。近走は後方待機策から末脚に懸けるレースが多かった馬の奇襲に、他の騎手は面喰ったのかスローな流れに落ち着いた。
3頭が後続を3馬身ほど離してレースを引っ張る。外目の4番手につけたピースワンパラディを前に見る形で岩田康騎手はケイデンスコールを6番手のインに導いた。隊列に大きな変化もなく、3コーナーから4コーナーにかけて各馬が動き出す。
徹頭徹尾インに拘ったケイデンスコールは抜群の手応えで最後の直線を迎えた。直線半ばでボンセルヴィーソに進路を塞がれる危機もあったが、これをやり過ごすと後は末脚を伸ばすのみ。早々と勝利を確信した岩田康騎手からはゴール板を通過する前ながらもガッツボーズが飛び出した。
「最近は以前ほど大舞台での活躍が見られなくなった岩田康騎手ですが、やはりここ一番での勝負強さは光りました。狙ったレースと枠と展開とすべてが完璧にハマった結果といえるでしょう。
特に明暗を分けたのは福永騎手が騎乗したピースワンパラディとの仕掛けのタイミングです。勝負所で先手を取ってワンテンポ早くポジションを上げた岩田康騎手に対し、福永騎手は後手に回ってしまった印象が拭えません。
インの最短距離を走っていた勝ち馬との差があるとはいえ、乗り方次第で2頭の着順が逆だったとしても不思議ではない着差だったようにも感じます」(競馬記者)
勿論、18年のNHKマイルC(G1)でアドマイヤマーズの2着に入り、グランアレグリアに先着したこともあるケイデンスコールの実力も大きいが、岩田康騎手あっての復活劇だっただろう。
また、岩田康騎手は昨年のスワンS(G2)でも人気薄の馬を重賞勝利に導き大波乱を起こした。このときコンビを組んだカツジは16頭立てで11番人気の大穴。後ろからの競馬が続いていた馬でアッと驚く逃げを披露してG1馬であるステルヴィオ、アドマイヤマーズの追撃を封じた。
プロ野球では名監督といわれた野村克也さんが、成績の落ちた選手を指導してV字回復させたことを野村再生工場と称賛されたのは有名な話だ。この快進撃が続くようだと岩田再生工場といわれる日もそう遠くはないかもしれない?
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