
JRA フェブラリーS(G1)敵は「身内」にあり!? 1番人気が予想されるカフェファラオ、堀宣行厩舎の気になる「芝高ダ低」

21日、東京競馬場では2021年最初のG1、第38回フェブラリーSが行われる。
昨年の同レースを制したモズアスコットは既に引退。2020年JRA最優秀ダートホースのタイトルを獲得したチュウワウィザードは早々に回避を表明し、現役最強ダート馬との呼び声も高いクリソベリルは右後脚の故障を発症、現在休養に入っている。確固たる主役馬不在、混戦模様のレースと言えそうだ。
今回のメンバーの中で人気を集めそうなのは、フェブラリーSと同じ条件で行われた昨年のユニコーンS(G3)を5馬身差のレースレコードで圧勝したカフェファラオ(牡4、美浦・堀宣行厩舎)だ。ルメール騎手が騎乗するということもあり、『netkeiba.com』の想定オッズでは、2月15日の時点で1番人気に支持されている。
まだ明け4歳。今後のダート界を引っ張っていく存在としても期待されているカフェファラオだが、やや気になる数字も存在する。
管理する堀宣行調教師は今や押しも押されもせぬトップトレーナーの一人だが、その通算勝利数の内訳を見てみると、芝476勝、ダート174勝となっており、ダートの勝ち星は芝のそれに比べ約3分の1も低い数字となっている。
勝率自体は芝16.4%、ダート15.5%とあまり差が無いようにも見えるが、こと重賞勝ち数に関しては芝54勝、ダート5勝。堀厩舎のG1・12勝はすべて芝のレースで挙げられたものとなっており、ダートG1での成績は【0・0・0・6】と散々たるものとなっている。
「脚長でやや細身に見える馬体から圧倒的なスピードを生み出す、一流の芝馬を作り上げることに関しては定評のある堀厩舎ですが、対してパワーを要するダート馬を育てることに関してはやや苦手な印象が見受けられます。
下級条件であればダートでも地力のみでどうにかなるでしょうが、上のクラスに行くほどそれでは厳しい。過去、ダートG1への出走回数が6回しかないというのも、いうなれば厩舎に一流のダート馬を作り上げる能力が無い、という証拠ではないでしょうか。カフェファラオも脚長のシルエットで、典型的な堀厩舎の芝馬に見えます。正直、フェブラリーSでは苦戦が強いられてもおかしくないですね」(競馬記者)
芝の活躍馬に関して言えば枚挙に暇がない堀厩舎だが、いざダートの活躍馬を挙げるとなると「?」となる人も多いのではないだろうか。最近では一昨年のマーチS(G3)を勝ったサトノティターンが記憶に新しいところではあるが、それ以前の重賞勝ち馬となると2012年のイジゲン、ストローハットまで遡らなくてはならない。両馬はともにG3を1勝ずつしているが、G1では大敗を喫している。
史上唯一の米国競馬グランドスラム(四冠)を達成したアメリカンファラオの初年度産駒であるカフェファラオ。果たしてこの逆境を覆し、厩舎初のダートG1制覇を達成することはできるのだろうか。
PICK UP
Ranking
11:30更新「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
JRA全面協力アニメ『群青のファンファーレ』が大コケ!? 『ウマ娘』の対抗馬として4月からスタートも、「話題」を殆ど耳にしないワケ
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- 武豊が社台に干された「曰く付き」阪神JF……”引退説”が囁かれた大スランプの原因「ダンスファンタジア事件」とは
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- JRA池添謙一「2度結婚」「DV不倫」よりも紆余曲折の騎手人生。オルフェーヴル三冠→外国人で凱旋門賞、勝負強さは当代随一だが……
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分