JRAスプリングS(G2)ランドオブリバティ再び「気性難」露呈で皐月賞(G1)は絶望的……。ホープフルS(G1)逸走から止まらぬ「負の連鎖」

21日、中山競馬場ではスプリングS(G2)が行われた。3着馬までに皐月賞(G1)への優先出走権が与えられるこのレースで、ランドオブリバティ(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)は2番人気という高い支持を集めた。
三浦皇成騎手を背に1枠1番から好スタートを切ったランドオブリバティ。隣枠のワールドリバイバルがハナを切る構えを見せると、三浦騎手は先行集団で控える競馬を選択。ところが1コーナーを回った辺りからランドオブリバティは口を割って折り合いを欠いてしまう。なんとか鞍上がなだめながら、向正面で徐々に位置取りを上げていくと、4コーナーでは上手く馬場の真ん中に持ち出し、鞍上の手応えも決して悪くは見えなかった。
しかし、最後の勝負どころで失速し、結果は7着。これで大目標としていた皐月賞出走は絶望的となった。
レース後、三浦騎手は「ポジションは良かったのですが、1コーナーから2コーナーで結構コントロールが効かない感じになってしまいました。向正面では落ち着いてきましたし、4コーナーは外に壁があって良い形だったのですが、それまでにリズム良く走れませんでした。申し訳ないです」と悲痛のコメント。
一度は失ったはずのチャンスを活かし切れず、再び気性難が露呈したことで、次走の乗り替わりが濃厚となった。

「もともとランドオブリバティはM.デムーロ騎手とのコンビでスプリングSに臨む予定でした。ところが、デムーロ騎手が騎乗停止処分を受けたため、デビューから乗り続けている三浦騎手に再び騎乗機会が回ってきました。
本人も期するところはあったと思いますが、気持ちが空回りしたように見えましたね。続戦するなら、おそらく次はダービートライアルに進むと思いますが、改めてデムーロ騎手に依頼するのではないでしょうか」(競馬誌ライター)
三浦騎手の気持ちが“空回りした”最大の理由は、やはり3か月前のあの出来事のせいだろう。
昨年末のホープフルS(G1)。ダノンザキッドに次ぐ2番人気に支持され、軽快に逃げて4コーナーを迎えたランドオブリバティは、カーブを曲がり切れず、外ラチ沿いに大きく逸走。競走中止という悲劇に見舞われた。
その後、陣営は必死に立て直しを図り、年明け初戦にきさらぎ賞(G3)を選択。ここでは、スタート直後に他馬に寄られる不利があり、後方2番手からの競馬になってしまう。直線は鋭く末脚を伸ばしたが、3着が精いっぱい。真っすぐ走るという課題はクリアしたものの、賞金加算には失敗していた。
そして、デムーロ騎手の騎乗停止というアクシデントを経て、スプリングSでは最内1番枠を引いたこともマイナスに出た。ワンツーを決めたヴィクティファルスとアサマノイタズラはどちらも道中は外目を通り、直線は芝の傷みが少ないところを伸びていたからだ。
果たしてランドオブリバティは、デビュー2連勝で見せた実力を出し切れないまま、春のクラシック不参加で終わってしまうのか。それとも鞍上変更で悪い流れを断ち切れるのか。陣営の判断を待ちたい。
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