岡田総帥の「忘れ形見」ウンがホッカイドウ競馬でついにデビュー! コスモバルク2世の呼び声高い期待馬の目標は日本ダービー制覇
24日、ホッカイドウ競馬のJRA認定スーパーフレッシュチャレンジⅡ競走(ダート1700m)にウン(牡2、門別・林和弘厩舎)が出走を予定している。
同馬の現馬主は有限会社ビッグレッドファームの代表取締役である岡田美佐子氏。元々所有していたのが、美佐子氏の夫であり今年3月に亡くなられた「総帥」こと岡田繁幸氏である。
「ダービーを勝つのが私の夢。」――
生前の繁幸氏の口癖である。岡田氏は自身が設立したクラブ法人「サラブレッド・ラフィアン」の関連馬を毎年、日本ダービーへ出走させダービー制覇を目指していた。しかし、その夢を叶えることなく志半ばで息を引き取った。
繁幸氏と言えば類い稀な相馬眼の持ち主として数々の名馬を生産してきた。その繁幸氏の相馬眼を語る上で外せない馬がコスモバルクだ。
コスモバルクは地方競馬のホッカイドウ競馬に所属しながら、中央競馬や海外競馬に挑戦し、シンガポール航空IC(G1)や弥生賞(G2)を制し「道営のエース」と呼ばれた名馬である。
コスモバルクは元々買い手が現れず、売れ残っていた馬であった。そんな馬に目を付けて「エース」と呼ばれるまでの活躍馬に育て上げたことで、これまで以上に繁幸氏の相馬眼が認められることになった。
繁幸氏はそれ以降、不定期に自身が購入した馬をホッカイドウ競馬でデビューさせて一定の成果を上げている。13年デビューのプレイアンドリアルは翌年の京成杯(G3)を優勝。レース後、故障引退したが東スポ杯2歳S(G3)で後の皐月賞馬イスラボニータと接戦を演じたように、G1勝ちを期待されていた逸材だった。近年では18年デビューのナイママ(牡5歳、美浦・武藤善則厩舎)は同年の札幌2歳S(G3)で2着になり、翌年クラシック三冠で皆勤賞を達成した。
そして、繁幸氏の名義で今年ホッカイドウ競馬からデビュー予定だったのが、前述のウンであり本馬は19年のセレクトセールで繁幸氏が約4000万円で落札した期待馬である。父は2年連続JRA年度代表馬に輝き、昨年のJRA顕彰馬に選ばれたキタサンブラック。母は米国で5勝の実績があるマリブウィンだ。
繁幸氏に落札されたウンはビッグレッドファームで来たるデビューへ向けて育成されてきた。その最中に繁幸氏が亡くなるという誤算はあったものの、順調に成長しホッカイドウ競馬の林和弘厩舎へ所属することが決まった。
ホッカイドウ競馬では出走経験がない2歳馬を中心に実際のレースを模した能力検査が課されている。ウンは先月11日にその検査を受けたのだが、当日最速のタイムで検査をパス。繁幸氏に見出された素質の片鱗を見せた。
検査後もビッグレッドファームで入念に乗り込み続け、遂に24日認定厩舎制度(外厩先から直接レースへ出走できる制度)を利用しデビュー戦を迎える。鞍上はもちろんコスモバルクやナイママの主戦として活躍した五十嵐冬樹騎手である。
24日 岡田繁幸氏の忘れ形見ウンが、来年のダービーを目指し、ヴェールを脱ぐ。
24日、ホッカイドウ競馬のJRA認定スーパーフレッシュチャレンジⅡ競走(ダート1700m)にウン(牡2、門別・林和弘厩舎)が出走を予定している。
同馬の現馬主は有限会社ビッグレッドファームの代表取締役である岡田美佐子氏。元々所有していたのが、美佐子氏の夫であり今年3月に亡くなられた「総帥」こと岡田繁幸氏である。
「ダービーを勝つのが私の夢。」――
生前の繁幸氏の口癖である。岡田氏は自身が設立したクラブ法人「サラブレッド・ラフィアン」の関連馬を毎年、日本ダービーへ出走させダービー制覇を目指していた。しかし、その夢を叶えることなく志半ばで息を引き取った。
繁幸氏と言えば類い稀な相馬眼の持ち主として数々の名馬を生産してきた。その繁幸氏の相馬眼を語る上で外せない馬がコスモバルクだ。
コスモバルクは地方競馬のホッカイドウ競馬に所属しながら、中央競馬や海外競馬に挑戦し、シンガポール航空IC(G1)や弥生賞(G2)を制し「道営のエース」と呼ばれた名馬である。
コスモバルクは元々買い手が現れず、売れ残っていた馬であった。そんな馬に目を付けて「エース」と呼ばれるまでの活躍馬に育て上げたことで、これまで以上に繁幸氏の相馬眼が認められることになった。
繁幸氏はそれ以降、不定期に自身が購入した馬をホッカイドウ競馬でデビューさせて一定の成果を上げている。13年デビューのプレイアンドリアルは翌年の京成杯(G3)を優勝。レース後、故障引退したが東スポ杯2歳S(G3)で後の皐月賞馬イスラボニータと接戦を演じたように、G1勝ちを期待されていた逸材だった。近年では18年デビューのナイママ(牡5歳、美浦・武藤善則厩舎)は同年の札幌2歳S(G3)で2着になり、翌年クラシック三冠で皆勤賞を達成した。
そして、繁幸氏の名義で今年ホッカイドウ競馬からデビュー予定だったのが、前述のウンであり本馬は19年のセレクトセールで繁幸氏が約4000万円で落札した期待馬である。父は2年連続JRA年度代表馬に輝き、昨年のJRA顕彰馬に選ばれたキタサンブラック。母は米国で5勝の実績があるマリブウィンだ。
繁幸氏に落札されたウンはビッグレッドファームで来たるデビューへ向けて育成されてきた。その最中に繁幸氏が亡くなるという誤算はあったものの、順調に成長しホッカイドウ競馬の林和弘厩舎へ所属することが決まった。
ホッカイドウ競馬では出走経験がない2歳馬を中心に実際のレースを模した能力検査が課されている。ウンは先月11日にその検査を受けたのだが、当日最速のタイムで検査をパス。繁幸氏に見出された素質の片鱗を見せた。
検査後もビッグレッドファームで入念に乗り込み続け、遂に24日認定厩舎制度(外厩先から直接レースへ出走できる制度)を利用しデビュー戦を迎える。鞍上はもちろんコスモバルクやナイママの主戦として活躍した五十嵐冬樹騎手である。
24日 岡田繁幸氏の忘れ形見ウンが、来年のダービーを目指し、ヴェールを脱ぐ。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
関連記事
JRAカレンブーケドールに「シルバーコレクター」返上のチャンス!? 宝塚記念(G1)「初勝利」の歴史が善戦続きに終止符の期待、戸崎圭太はダノンキングリーの屈辱を晴らせるか
JRA宝塚記念(G1)クロノジェネシス「グランプリ3連覇」に黄色信号!? 待ち受ける「魔のドバイ帰り」、そして“怖い”福永祐一騎手の存在
JRA伝説の新馬戦再び!? 福永祐一「ダービー出れるわ」ゆくゆくは引退を発表した父の後継種牡馬にも……、「鉄板ニックス配合」の大物がベールを脱ぐ
JRA宝塚記念(G1)「117億円」が一瞬で紙くずに……。ゴールドシップの「超後方ポツン」に横山典弘も苦笑い!? “愛されキャラ”の怪走に響き渡った悲鳴、怒号、落胆の声
調教師転身はまだ早い!? 横山典弘騎手が阪神で大暴れ! 好騎乗に“珍騎乗”連発でファン魅了!