JRA福永祐一「神予告」で感謝の声が多数!? 宝塚記念(G1)キセキは敗戦もレース展開ズバリ、レイパパレ苦戦を的中させた騎手ならではの根拠とは
先月の日本ダービー(G1)をシャフリヤールで制した福永祐一騎手。そんなダービー3勝ジョッキーが宝塚記念(G1)の展開を予想した動画に反響が集まっている。
レース当日の27日未明にYouTube上で公開されたのは、『カンテレ競馬』公式チャンネルの『教えて! 福永祐一先生』という動画。タイトル通り、“先生役”として登場した福永騎手が宝塚記念のレース展開を事前に解説した。
詳細はぜひ本動画をご覧いただきたいが、まず福永騎手が言及したのはハナ争い。『大事なのはユニコーンライオンの位置取り』という副題の通り、前走の鳴尾記念(G3)を逃げ切ったユニコーンライオンの出方を最重要ポイントに挙げた。
同じく前走の大阪杯(G1)を逃げ切ったレイパパレとユニコーンライオンの「どちらがハナを切るかは陣営のコメント次第」と語った福永騎手。指摘したのが、もしユニコーンライオンが逃げた場合、レイパパレは苦しいレースを強いられるだろうとした点だ。
動画内で福永騎手は「レイパパレはもともと前向きな馬だから、(大阪杯で)一回逃げてしまった馬は(次走で)我慢が利きづらい」と騎手ならではの視点で分析。「基本的に逃げた馬の次のレースは成績が大体落ちる」と自信の経験から予想した。
ユニコーンライオン陣営はレース前に「逃げる形にこだわらなくても大丈夫」と語っていたが、ゲートが開くとユニコーンライオンの坂井瑠星騎手は押して押してハナを主張。川田将雅騎手とレイパパレは競りかけることなく2番手に控えた。
勝ったクロノジェネシスに次ぐ2番人気に支持されたレイパパレにとってハナを譲ったことが一つのカギになったのは間違いないだろう。福永騎手は動画内で、前走逃げた馬が次でも好走するための条件を2つ挙げていた。
それが「また逃げるか、距離を短くする場合しかない」というもの。大阪杯から1ハロン延長で距離に不安があったレイパパレ。福永騎手の分析通りなら、今回は逃げるしかなかったのだが……。
「まさに福永騎手の指摘通り、控えたレイパパレは、最後の直線であっさりクロノジェネシスに交わされると、一旦は抜き去ったかに見えたユニコーンライオンにも差し返されてしまいました。それでも4着カレンブーケドールに2馬身差をつけ、3着を死守したのは立派といえるでしょう」(競馬誌ライター)
福永騎手は動画内でクロノジェネシスとカレンブーケドールの位置取りにも言及していた。クロノジェネシスはスタートが五分なら3番手につけると予想。一方のカレンブーケドールは前走(天皇賞・春)で長距離を使っている分、先行するには出していく必要があると話していたが、2頭の位置取りはまさにその通りとなった。
「クロノジェネシスは好スタートを切って道中3~4番手という理想の位置取りでした。一方、人気の一角だったカレンブーケドールは、スタートからなかなか行き脚がつかず、クロノジェネシスを見る形になってしまいました。カレンブーケドールに騎乗した戸崎圭太騎手としては前々で粘り込みたかったはずですが……」(同)
なお、福永騎手は自身が騎乗するキセキについて、「五分のスタートを切る自信がある」と断言。理想の位置取りを聞かれると、「3番手」と話していた。実際はスタートでやや煽ってしまったが、道中は外目の3番手を追走。「正攻法の競馬が最も力を出し切れる」と話した通りの競馬を実行したが、直線伸び切れず5着に敗れた。
レース後、この動画を視聴したファンからは、「さすが福永先生!」という称賛の声とともに「おかげで的中しました」という声もTwitterなどで見られた。今後も頭脳明晰な福永騎手の的確な分析は大いに参考となりそうだ。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
PICK UP
Ranking
5:30更新- 【日本ダービー】武豊「何とか間に合いました」キタサンブラック弟と挑む最多7勝目…乗り替わりでも不気味なエコロヴァルツの底力
- 三浦皇成「これはモノが違う」悲願のG1初制覇が目前で霧散…「今後、ダート界を引っ張る馬になってほしい」宿敵レモンポップへ1年越しの挑戦状
- 「オーナーの逆鱗」に触れた原優介が突然のクビ宣告!? 帝王賞でウィルソンテソーロ降板も決定済み…気になる「鞍上交代」はやっぱりアノ人?
- 【NHKマイルC】C.ルメール「一鞍入魂」アスコリピチェーノと必勝態勢!オークス、日本ダービーも騎乗馬決定か…シックスペンスとはコンビ解消
- 藤田菜七子「日本ダービー騎乗」は幻に!? 武豊シュガークン×エコロヴァルツ「究極の二者択一」ダービー鞍上問題はスピード決着
- 【天皇賞・春】「横山典弘マジック」に翻弄された敗戦の弁?大敗でも爪痕残した名手の存在感…テーオーロイヤル、ディープボンドの好走にヒント
- 【オークス】石川裕紀人が滑り込みでラストチャンスをゲット!?血統的に距離延長歓迎の穴候補に浮上…カワカミプリンセス、カレンブーケドールに続けるか
- 「信じた俺がアホ」天皇賞・春(G1)大本命テーオーロイヤル優勝も「自信の1点勝負」は空振り…藤田伸二氏が前夜に感じ取っていたドゥレッツァの危険な前兆
- 【天皇賞・春】ドゥレッツァでもタスティエーラでもない光明!? レベル疑問の4歳世代に「惑星ステイヤー候補」が登場
- 日本ダービー馬は運が良いだけ!? 天皇賞・春(G1)J.モレイラ「完璧騎乗」もタスティエーラ惨敗の絶望感…G1「2勝以上」上積みは2007年ウオッカが最後
関連記事
フジテレビ『みんなのKEIBA』痛恨の「三連単14459.0倍」払戻し!? 2→3→1番人気の決着に佐野瑞樹アナ「違うと思います。ごめんなさい」100万馬券ゲットから数秒でぬか喜びに
JRA「メンタル崩壊」大出遅れデビューにファンから悲鳴!? 放馬に絡まれ、鞍上落馬のアクシデント。馬体検査で「異常なし」が確認されたものの……
JRAレッドベルアームまるで「練習代わり」のデビュー勝ち! 「兄弟で一番」福永祐一からは最大級の賛辞も飛び出す快勝、シャフリヤールの藤原厩舎にダービー連覇の期待
JRA【ラジオNIKKEI賞(G3)展望】皐月賞(G1)「最下位」の雪辱狙うアサマノイタズラVS NHKマイルC(G1)4着リッケンバッカー!
JRA【CBC賞(G3)展望】22年ぶり「小倉開催」は3歳馬の一騎打ち!? 「坂路で絶好の動き」熊本生まれヨカヨカVS「距離短縮」で新味に期待ピクシーナイト!