JRA新人王有力候補が「シルク」「サンデー」と急接近!? 絶対王者ノーザンファームも注目するルーキーが今週も大人気!

“当たり年”といわれている新人騎手の活躍ぶりが顕著だ。
特に小沢大仁騎手と永野猛蔵騎手のルーキー最多勝争いは見もので、先週までともに16勝とがっぷり四つで譲らず。さらに2人を追いかける12勝の角田大和騎手も、離されまいと必死の様相。夏競馬では毎週、若武者たちが鎬(しのぎ)を削る争いをみせている。
この3人のなかでも、先週の競馬からある“変化”をみせているルーキーがいた。「タケゾー」こと、永野騎手だ。
7月31日、新潟2Rで騎乗したミルティアデスの馬主はサンデーレーシングで、生産者はノーザンファーム。10番人気で13着に終わるも、新人騎手が幾多のトップホースを輩出している「サンデー」の馬に初騎乗した意味は小さくはない。
また1日には、新潟3Rでルージュセリーズに騎乗して2着と健闘。同馬の馬主はシルクレーシングで、生産者はノーザンファームだ。さらに当日の新潟メイン関越Sで初騎乗したサトノクロニクルは、あのサトミホースカンパニーの所有馬。
永野騎手はこうして、有力馬主の馬たちと「初コンタクト」を果たしていたのだ。
もちろん、師匠である伊藤圭三調教師や、柴田善臣騎手などを担当するエージェントの高尾幸司氏の働きかけもあるだろう。しかし永野騎手は、着実に有力馬主たちの信頼を得て、“新規顧客”を獲得しているようにもみえる。
今週も、土日ともに自身の故郷・新潟で騎乗する永野騎手。7日は7鞍、8日は重賞初挑戦となるレパードS(G3)を始め9鞍で計16鞍の出走予定があるなか、再び“新規顧客”の獲得に成功した模様。7日は2鞍、8日は4鞍の計6鞍に、今まで騎乗したことのない馬主の馬でレースに挑む予定だ。
また、前走騎手からの乗り替わりも増えてきた永野騎手。先週の競馬では12鞍のうち8鞍、さらに今週は16鞍のうち7鞍が乗り替わりで騎乗を確保している。
特に7日の新潟3Rの3歳未勝利戦で騎乗するレッドルーベンスは、あのC.ルメール騎手からの乗り替わり。馬主はレッドの冠でおなじみの「東京ホースレーシング」で、同馬主の馬に永野騎手が騎乗するのは2回目となる。
同馬にとって初ダートとなるこの1戦。もちろん、当日はC.ルメール騎手が函館に滞在していることも影響しているだろう。しかし、ダート戦で結果を残してきた永野騎手だからこそ、お声が掛かったとも推測できる。
いずれにせよ、こうしたチャンスをモノにするかどうかが、ルーキー騎手の“生き残る道”。
永野騎手と同じように、小沢騎手や角田騎手らも、今年の夏競馬では騎乗技術を磨くだけでなく、“新規顧客”獲得のために東奔西走しているはず。真夏の間のこうした地道な営業活動の積み重ねこそ、秋に大きな“実”を結ぶ要因になるだろう。
まだまだ酷暑が続くなか、折返し地点を過ぎた今年の夏競馬。ターフではもちろん、自らの騎乗馬を確保するためにターフの外でも“奮闘”している新人騎手たちに、引き続き注目したい。(文=鈴木TKO)
<著者プロフィール> 野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。
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