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JRA 戸崎圭太「終始手応えが良くなかった」エクランドールの陰であの「超良血」が惨敗…… 母は中距離G1で活躍も、今後は別路線にシフトか

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JRA 戸崎圭太「終始手応えが良くなかった」エクランドールの陰であの「超良血」が惨敗…… 母は中距離G1で活躍も、今後は別路線にシフトかの画像1

 先週11日に行われた秋華賞トライアル・紫苑S(G3)は、2番人気のファインルージュが優勝した。11着に敗れたオークス(G1)以来のコンビとなったが、直線で力強く抜け出しての快勝。不安視されていた芝2000mの距離も克服し、好発進を見せた。

 一方、C.ルメール騎手とのコンビで1番人気に推されたエクランドールは、後方のまま17着と大敗。G1・3勝馬フィエールマンの全妹が、まさかのブービーに敗れたことで、ショックを受けたファンも多かったかもしれない。

 しかし、そんなエクランドールを唯一下回る18着の最下位と大惨敗を喫してしまったのが、母にG1・3勝のスイープトウショウを持つ良血馬クリーンスイープ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)である。

 父は先月31日、9歳の若さで惜しくもこの世を去った二冠馬ドゥラメンテ。母は2004年の秋華賞(G1)を制している超良血だ。ここまで4戦2勝、2着2回の連対率100%という成績もあり、8番人気の伏兵とはいえ侮れない存在だった。

 8枠16番から果敢に先行し、向こう正面では3番手をキープしたクリーンスイープ。開幕週で前が残る競馬が続いていたこともあって、鞍上・戸崎圭太騎手の先行策は悪くないようにも思われた。

 だが、3コーナーを過ぎると先行集団でいち早く鞍上の手が動き始め、左ステッキも一発。戸崎騎手の叱咤激励に反し、伸びる気配は見られず。4コーナーでは外から進出してきたファインルージュと接触してしまう。その影響もあってか、直線に入るとズルズルと下がって、最後はシンガリで入線した。

「結果的には前を追いかけすぎたかもしれません。紫苑Sの1000m通過は59秒7。それなりにペースが流れたため、差し・追い込みでの決着となりました。クリーンスイープは終始外目を追走していたこともあってか、4コーナーではお釣りがなくなってしまった印象です」(競馬誌ライター)

 クリーンスイープは前走、7月に行われた福島の1勝クラスを快勝。一時は母仔での秋華賞制覇も期待されたが、今回の大敗で夢は完全に潰えてしまったかもしれない。

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 戸崎騎手はレース後、「終始手応えが良くなかった」とコメントしており、もしかすると問題があったのはデキの方か。体質が強い方でもないと思われるだけに、今後、尾を引くような敗戦にならないかも心配されるところである。

 これに対し、一部のファンは今回の敗戦をある程度、想定の範囲内と考えていたようだ。

 SNSやネットの掲示板では、「シンプルに力負け」「自己条件からやり直しましょう」「これからの彼女に期待したいです」などの前向きなコメントが付いている。まだキャリアの浅い同馬にとって、今回の重賞挑戦は時期尚早、ある意味納得の敗戦であったと捉えているようにも受け取れる。

「スイープトウショウは現役時、主にマイルから中距離戦線で活躍しましたが、気性的な問題もあるのか、産駒の実績は1800m以下に集中しています。クリーンスイープも今後は短距離にシフトしていくかもしれませんね」(同)

 クリーンスイープの兄であるスイーズドリームスは、6歳にしてオープン入りを決めているように、もともと奥手の血統でもある。今回の紫苑Sでの大敗は残念だったが、しっかりと立て直しを図り、次走からの巻き返しに期待したいところである。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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