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JRAジャパンC(G1)武豊「悪夢」の見学から待望のコンビ実現も、外国人騎手の襲来で苦しい立場が浮き彫り!?

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 久しぶりに外国人騎手の活躍が見られそうだ。

 28日、東京競馬場で開催されるジャパンC(G1)に、アイルランドからA.オブライエン厩舎のブルームとジャパン、フランスからG.ビエトリーニ厩舎のグランドグローリーが参戦することが分かった。

 外国馬の参戦は国際レースであるジャパンCを大きく盛りあげてくれそうだが、これに加えて外国人騎手の来日も再開となりそうだ。ブルームにはR.ムーア騎手、グランドグローリーにはC.デムーロ騎手の騎乗が予定されている。

 また、デムーロ騎手は短期免許を取得し、日本国内で騎乗するという話も出ており、こちらは3年ぶりのこと。あれから昨年の凱旋門賞(仏G1)をソットサスで勝利し、今秋のフォワ賞(仏G2)では日本から参戦したディープボンドを勝利へと導いた。

 以前よりさらに腕に磨きをかけての来日で、兄のM.デムーロ騎手と兄弟対決もあるだろう。

 近年はコロナ禍ということもあり、国内外への入出国に制限が設けられているが、以前に比べようやく落ち着きを見せ始めていることもあり、徐々に緩和の機運も高まりつつある。

 ジャパンCでの来日をきっかけに再び外国人騎手が、有力馬に騎乗する機会も増えていくだろう。

 ファンにとっては世界的な名手のハイレベルな手綱捌きを見ることもできるため、楽しみでもあるが、これを喜んでいられないのが若手や中堅の騎手たちだ。これまでは“商売敵”がいなくなったことにより、騎乗馬の確保をしやすくなっていたものの、ライバルが増えることでローカルへ追いやられる騎手も出てきそうだ。

 すでにG1勝ちを挙げた横山武史騎手のように、頭角を現している若手はともかく、これから実績を重ねたい騎手にとっては苦しい状況となるのではないか。

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 そして、この影響は日本が誇るレジェンド武豊騎手とて例外ではないかもしれない。

 先述したジャパンCに参戦予定のブルームとジャパンはG1勝利数こそジャパンが上回っているとはいえ、前走のブリーダーズC(G1)ターフではブルームが2着、ジャパンが4着と直接対決でブルームが先着。血統的な背景もどちらかというと2006年のジャパンCでディープインパクトの3着だったウィジャボードの血が入るブルームの方に適性がありそう。

 2頭はクールモアグループとキーファーズの共同所有。武豊騎手ファンを公言するキーファーズが絡んでいるなら、勝算的にブルームに武豊騎手が騎乗しても不思議ではなかっただろう。

 しかし、発表されたのはジャパンとのコンビ。同馬は昨年の凱旋門賞(G1)で騎乗を予定していながら、飼料から禁止薬物が検出された。検査の結果、陽性であったため、レースへの出走は叶わず、騎乗を予定していた武豊騎手はリスクを冒してまで渡った異国の地で見学という憂き目に遭った。

 日本で再会を果たせたことを喜ぶコメントも出したが、内心はブルームに後ろ髪を引かれる思いもあったかもしれない。少し前なら外国人騎手の騎乗もなかっただけに、陣営がムーア騎手を優先したという可能性も高そうだ。

 とはいえ、ジャパンも欧州のトップホースの1頭であることに変わりはない。武豊騎手としても、キタサンブラックとのコンビで制した16年以来の勝利を挙げて、名手の健在ぶりを国内外にアピールしたいところだ。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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