
JRA【中日新聞杯(G3)展望】二桁着順から「V字回復」ラーゴムが重賞2勝目へ!前走「ハナ差」惜敗のボッケリーニも首位争い
11日、中京競馬場ではハンデ重賞の中日新聞杯(G3)が行われる。先月のアンドロメダS(L)でハナ差の接戦を演じた2頭が中心視される。
阪神開催のアンドロメダSで久々の勝利を飾ったのはオルフェーヴル産駒のラーゴム(牡3歳、栗東・斉藤崇史厩舎)だ。2月のきさらぎ賞(G3)を制してデビュー4戦目で重賞初制覇。クラシックに参戦した皐月賞(G1)では5番人気に推されたが13着、ダービー(G1)でも12着と、春は結果を出せなかった。
その後は立て直しを図り、夏の新潟記念(G3)で復帰したが、出遅れて12着に惨敗。さらに9月のケフェウスS(OP)でも再び出遅れが響き10着。皐月賞から4戦連続で2桁着順という屈辱を味わった。
しかし、このままで終わらないのがオルフェーヴル産駒。惨敗続きにもかかわらず4番人気の支持を受けた前走は、好スタートを決めると中団から直線外目に進路をとって末脚を伸ばした。
1番人気のボッケリーニが内から追いすがったが、際どい争いをハナ差で制したラーゴムが9か月ぶりの勝利をつかんだ。今回はきさらぎ賞と同じ舞台で重賞2勝目の期待が大きい。
アンドロメダSでラーゴムに惜しくも敗れたボッケリーニ(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)だが、前走はラーゴムと3kgの斤量差があった。6日に発表された斤量は1.5kg差に縮まり、逆転への態勢は整った。
1年前の当レースは松山弘平騎手とのコンビで重賞初制覇を飾ったように好相性。今年は、近4戦中3戦で手綱を取っている浜中俊騎手に委ねられた。12年には全国リーディング、19年にはダービージョッキーにも輝いた腕利きが、今年3つ目の重賞タイトルを見据える。
ヒンドゥタイムズ(牡5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)は、重賞勝ちこそないが、昨年末のチャレンジC(G3)でレイパパレと0秒3差の3着という実績が光る。
デビューから間隔を空けながら大事に使われてきたヒンドゥタイムズ。2走前の大阪城S(L)でオープンクラス初勝利を飾ると、前走の鳴尾記念(G3)で2番人気に支持されたが、前残りとなった展開で後方のまま11着。デビュー14戦目で初めて掲示板を外すという結果に終わった。
前走後は今月4日のチャレンジCと両睨みだったが、ハンデ戦の中日新聞杯へ出走する。良績は右回りコースに偏っているが、この判断が裏目に出なければいいが……。
鞍上はM.デムーロ騎手を予定しており、同騎手はこのレースは通算5戦3勝と好相性だけに、待望の重賞初勝利をもたらす可能性も十分あるだろう。
昨年の目黒記念(G2)覇者キングオブコージ(牡5歳、栗東・安田翔伍厩舎)は、長期休養明けをひと叩きされ、復活の勝利を狙う。
骨折明けの前走オールカマー(G2)は、調教こそいい動きを見せていたが、中身が伴っていなかったか。中団後方から自慢の末脚は爆発せず、9着に敗れた。鞍上は今年重賞36戦未勝利の横山典弘騎手を予定。7戦連続タッグで自身の連続重賞勝利記録を27年に伸ばせるか。

アドマイヤビルゴ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)は、今年上半期に重賞路線で3戦してすべて着外も、この秋はOPとリステッドで2着、3着と善戦。復活の兆しを見せている。武豊騎手とのコンビは「4-1-1-1」で、複勝率は85.7%。6億円超の高額で取引された素質馬が重賞初制覇を狙う。
この他には、末脚確実なディアマンミノル(牡4歳、栗東・本田優厩舎)、前走の天皇賞・秋(G1)8着からの巻き返しを図るラストドラフト(牡5歳、美浦・戸田博文厩舎)などが上位をうかがう。
今後の中距離路線を賑わせる馬は誕生するか。発走は11日15時35分を予定している。
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