JRA 阪神C(G2)武豊で「覚醒」したG1馬が得意距離を狙い撃ち!? 年末の「軍資金稼ぎ」に最適の伏兵とは

2021年も残すところあと僅かとなった。中山競馬場では26日に有馬記念(G1)、28日にホープフルS(G1)が、大井競馬場では29日に東京大賞典(G1)がそれぞれ行われる。世間の多くは給料日の後であるとはいえ、暮れのG1三連戦を前に、軍資金は多いに越したことはないだろう。
そこで狙ってみたい伏兵が、25日に阪神で開催される阪神C(G2)に出走を予定しているラウダシオン(牡4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)だ。
13、14年に同レースを連覇したリアルインパクトの初年度産駒として、19年の6月にデビューした同馬は、初陣を見事に勝利で飾ると、その年の朝日杯FS(G1)まで駒を進めたが8着と敗れた。
しかし、翌年に初戦のクロッカスS(L)を快勝すると、ファルコンS(G3)2着を挟んで挑んだNHKマイルC(G1)では、9番人気の低評価ながら、テン乗りのM.デムーロ騎手と共に見事優勝を果たした。

なお、このG1制覇に一役買っていたのが武豊騎手だ。
2歳時は中団より後ろの競馬になることの多かったラウダシオンだが、クロッカスSで武豊騎手とコンビを組むと、好スタートを決めてまんまと逃げ切り勝ち。
この競馬によって馬が目覚めたのか、続くファルコンSでも好スタートから2着に粘り込み、3歳マイル王決定戦でビッグタイトルを獲得した。
自身2度目のJRA・G1勝利でもあった斉藤崇師はレース後、「2度連続ユタカさんがスタートを決めてくれました。今回ミルコが促したらすぐに反応してくれたのは、その2走でユタカさんが教えてくれたおかげだと思います」と感謝のコメントを残した。
そんなラウダシオンであるが、再び武豊騎手とのタッグで挑んだ同年のマイルCS(G1)では15着に大敗。その後は右回りが不得手と判断されたのか、東京と中京でのみ使われ続けており、近頃では典型的なサウスポーとしてのイメージができつつある。
かといって、右回りの成績が悪いと考えるのは早計だ。
得意とされている左回りでの成績が、【3-2-0-4/10】勝率30%なのに対して、右回りは【2-0-1-2/5】勝率40%。出走数がちょうど半分であるとはいえ、勝率は右回りの方が上回っているのだ。
先述した新馬戦では、阪神Cと同じ阪神の内回りコースで快勝。3戦目のもみじS(OP)では、今年の関屋記念(G3)を勝ってサマーマイルシリーズの覇者となったロータスランドを破って優勝した。右回りで2度の着外は、共に阪神1600mで行われた朝日杯FSとマイルCSだけである。
このことを踏まえると、右回りが苦手というわけではなく、シンプルに阪神の1600mが不得意であるという見方もできそうだ。
「父のリアルインパクトも2歳時には右回りの朝日杯FSで2着に入りましたが、その後は敗戦を繰り返したことで、右回り不得意のレッテルを貼られかけました。13年の阪神C優勝の際は、R.ムーア騎手が騎乗したにもかかわらず、8番人気という低評価を覆しています。
ラウダシオンも久々の右回りで敬遠され、評価を落とすようであれば、父と同じく今回が絶好の狙い目となるかもしれません。父が連覇していることから、阪神芝1400mのコース適性は、おそらく問題ないでしょう」(競馬誌ライター)
なおラウダシオンが最も得意としている距離は、4戦3勝、2着1回とパーフェクト連対を果たしているその1400mである。前走の富士S(G2)8着後は、昨年大敗したマイルCSを回避。得意距離で行わる阪神Cを狙い撃ちしてきた今年、この距離を狙い撃っての参戦と考えてよさそうだ。
グレナディアガーズやソングライン、前年の覇者ダノンファンタジーなど、人気を集めるライバルは強力だが、G1馬の底力は侮れない。22日現在、『netkeiba.com』の単勝予想オッズによると7番人気前後になることが想定されている。年末の軍資金稼ぎのためにも、これ以上人気にならないことを祈りたい。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
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