
JRA池添謙一を襲った「あなたの番です」競馬版!? 朝日杯FS(G1)後輩のセリフォス降板に同情も束の間、明日は我が身の非情宣告

19日、阪神競馬場で行われる朝日杯FS(G1)だが、レース前に話題となったのは、上位人気が確実視されるセリフォス(牡2、栗東・中内田充正厩舎)の乗り替わりだった。
同馬には当初、デイリー杯2歳S(G2)と朝日杯FSのセットで、陣営から藤岡佑介騎手の起用が発表されていた。藤岡佑騎手も初コンビとなったデイリー杯2歳Sを見事に勝利し、上々の滑り出しかと思われたが、結果を残したにもかかわらず、本番でC.デムーロ騎手へと乗り替わることが分かった。
騎乗ミスが原因で敗れた訳でもなく、この「非情宣告」ともいえる乗り替わりには、ファンからも賛否両論が沸き起こったが、中でも「同業者」として後輩の心中を思いやったのが池添謙一騎手だ。
「佑介…。俺も条件戦やけど乗り替わり。世知辛い時代に再突入。もっともっと上手くなろう。頑張ろう」
池添騎手は自身の公式Twitterでこの件について言及。短期免許で来日する外国人騎手の脅威について複雑な胸中を明かしていた。
当時も条件戦での乗り替わりに触れていた池添騎手だが、ついに恐れていた事態が我が身にも振り掛かった。前走のマイルCS(G1)でコンビを組み、4番人気で13着に惨敗したグレナディアガーズが、次走で予定している阪神C(G2)にC.デムーロ騎手と挑むことが発表されたのである。

「壁を作れず、だいぶ力んでいました。ゲート裏までは良い雰囲気でしたが、力んでいてリラックスさせられませんでした。上手く乗れませんでした」
レース後のコメントで不完全燃焼に終わった騎乗を悔いた池添騎手としては、コンビ継続でもう一度リベンジしたかったところだが、今回の乗り替わりで次にチャンスが訪れるのを待つしかなくなった。
「後輩である藤岡佑騎手は、勝利した上での降板だったこともあって気の毒でしたが、池添騎手は結果を残せなかっただけに、やむを得ない部分もありますね。ただ、以前に比して近年の競馬界は結果最優先主義が色濃くなっていることも確かです。
ひとつのミスが命取りになることは競馬に限ったことではないですが、コロナ禍の制限が緩和されたことにより、外国人騎手の来日が増えるようなら、こういったドライな乗り替わりは今後もあるでしょう」(競馬記者)
世間でも大ヒットドラマの劇場版である『あなたの番です 劇場版』が公開され、注目を集めているが、池添騎手の今回の乗り替わりも、『あなたの番です 競馬版』といったところだろうか。
他の騎手も「明日は我が身」となるかもしれないため、陣営から継続騎乗を任されるには、池添騎手が気を引き締めたように「もっともっと上手くなり、頑張る」しかない。
(文=黒井零)
<著者プロフィール>
1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。
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