
JRA事実上「戦力外通告」の岩田望来がいよいよ土俵際!? ホープフルS(G1)サトノヘリオスで止めたい重賞「89連敗」の不名誉

今月18日のターコイズS(G3)で2着に入ったアンドラステ(牝5歳、栗東・中内田充正厩舎)は、来年1月に中京競馬場で開催される京都金杯(G3)に、川田将雅騎手とのコンビで向かうことが分かった。
このコンビは7月の中京記念(G3)勝ちを含め、これまで2戦2勝と好相性。またアンドラステ自身も、今年の京都金杯と同じ中京芝1600mの舞台を、デビュー2戦目の1勝クラスで快勝している得意コース。条件が揃いそうな年始の縁起レースで、待望の重賞2勝目も期待できそうだ。

一方で、無念の降板となったのが、今月19日の阪神1Rをヴァレーデラルナで勝って、JRA通算200勝を達成した岩田望来騎手だ。
26日終了時点で87勝、全国リーディングトップ10入りをほぼ手中におさめている期待の若手だが、未だ手の届かない重賞初勝利を目指す上で最良のパートナーとなっているのがアンドラステである。
コンビ2戦目となった昨年のパールS(3勝クラス)を勝利してオープン入りを決めると、続くエプソムC(G3)で4着。その後の関屋記念(G3)を1番人気で敗れると、次走の京成杯オータムH(G3)では惜しくもC.ルメール騎手に乗り替わりとなった。
だがルメール騎手でも勝てなかったことで、岩田望騎手に再びチャンスが巡ってきた。コンビ再結成となったターコイズSで2着、今年初戦のマーメイドS(G3)でも初距離の2000mながら0秒4差の4着に奮闘した。
しかし、7月小倉の中京記念でまたもや岩田望騎手の元から離れると、鞍上を強化された川田騎手の騎乗で見事に重賞制覇を達成。このとき、ダノンチェイサーに騎乗していた岩田望騎手としても心中は複雑だったかもしれない。
その後、10月の府中牝馬S(G2)で再度復縁した人馬だが、レースではゴール寸前でシャドウディーヴァの強襲に遭い2着。そして冒頭のターコイズSでもミスニューヨークに差されて惜敗し、ついに3度目となるコンビ解消が決まった。
これは陣営から突きつけられた事実上の「戦力外通告」とさえいえる乗り替わりだろう。
なお今年に入ってからも重賞で好走を続けているアンドラステだが、馬主であるクラブ法人・社台レースホースの規定により、来年の3月末には引退することがほぼ確実となっている。
「岩田望騎手はこれまで重賞未勝利とはいえ、若手では成績も抜けており、28日のホープフルS(G1)でも有力馬の1頭サトノヘリオスがスタンバイしています。
とはいえ、コンビで一度も重賞を勝てていないアンドラステの引退が、間近に迫っていることは気にするなという方が無理でしょう」(競馬誌ライター)
アンドラステの使えるレースは限られてくる上に、引退までのリミットは残り3ヶ月。苦楽を共にした人馬が再び巡り合う機会は、果たしてやってくるのだろうか。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
PICK UP
Ranking
23:30更新「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 「空前の競馬ブーム」巻き起こしたオグリキャップ…ぬいぐるみはバカ売れ、見学ツアーも大人気、「ビジネスチャンス」生かしたオーナーの慧眼【競馬クロニクル 第64回】
- 【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 有馬記念に続き東京大賞典も「記憶力」が決め手…最強フォーエバーヤングから絞りに絞った2点で勝負!
- JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
関連記事
JRAホープフルS(G1)「天敵」横山武史から予想外のキラーパス⁉ 「重賞86連敗」岩田望来に「救世主」登場か
JRA岩田望来「通算200勝&重賞初制覇」の大チャンスも手からスルリ…。アンカツ「着順以外は完璧」重賞の“壁”にまたも屈す、相方は引退間近に
JRA「大人気」岩田望来は何故、大舞台で勝てないのか。父・岩田康誠とは対照的な優等生スタイルが原因!?
JRA 福永祐一の離脱も「強奪」相手は横山武史の大誤算!? ホープフルS(G1)クラシック候補で初重賞勝利が遠のいた若手ホープへのクビ宣告
JRA ジャパンC(G1)はハズれても大丈夫!? 35分後の京阪杯(G3)で「一発逆転」目指せるとっておきの“大穴”