
JRA東京新聞杯(G3)「棚ボタ」レアコンビに大注目!? 「まさか横山武史が……」不振の昨年・安田記念(G1)5着馬に復活の起爆剤

6日に東京競馬場で行われる東京新聞杯(G3)で、トーラスジェミニ(牡6歳、美浦・小桧山悟厩舎)の鞍上が横山武史騎手となることが決まった。横山武騎手は同馬に初騎乗となる。
同馬を管理する小桧山厩舎は、横山武騎手と同じ関東を本拠地とするベテランだ。だが、同騎手がデビューした2017年からこれまでに、コンビ結成は僅か6回しかない。デビューしたての2017年には3度の騎乗機会があったものの、その後は年1回あるかないかのペース。減量が取れて以降では、昨年5月未勝利戦の1度のみとなっている。
それだけに、今回の起用には少し驚かされた。
「今回は、元々騎乗予定だったプリンスリターンが直前で出走を回避したことによる、スライド起用のような形。ただ同じ日の東京競馬場には、前々走で同馬に騎乗していた丸山元気騎手もいます。また過去に何度も同馬に騎乗し、小桧山厩舎とも縁のある木幡育也騎手も空いており、そちらに頼むことも出来たはずです。
それでも、これまでほとんど関わりのなかった横山武騎手に依頼したということは、陣営の本気度の表れかもしれません。昨年大ブレイクしたジョッキーだけに『トップ騎手が空いてるなんてラッキー』といったところでしょうか」(競馬誌ライター)
そんな両者が、イレギュラーとはいえ重賞でタッグを組むことになり、SNSやネット上の掲示板ではファンから驚きのコメントが見受けられた。一方で、「武史なら変わり身に期待」や「意外性あるコンビでめちゃくちゃ楽しみ」といったコンビに期待する声も多く上がっている。
そのトーラスジェミニと言えば、昨年の七夕賞(G3)勝ち馬だ。また昨年の安田記念(G1)では、ダノンプレミアムやサリオスなどの錚々たるメンバーを上回る5着と健闘した実力馬だ。
レースでは、類稀なスピードを活かした逃げを得意としている。騎乗する横山武騎手自身も、逃げた時の勝率は2割を超えており、積極的に先行しての競馬は得意とするところだろう。最近では、昨年の菊花賞(G1)で見せたタイトルホルダーでの逃げ切り勝ちを思い浮かべるファンも多いはず。横山武騎手の思い切りのいい騎乗は、近走はやや低迷しているトーラスジェミニの起爆剤となるかもしれない。
また今回の珍しいタッグ結成は、横山武騎手にとってもチャンスになる。これまであまり組むことのなかった厩舎の管理馬で、陣営が納得のいく騎乗ができれば、今後も継続的な依頼を受ける可能性もある。
近年目覚ましい活躍を見せ、リーディングトップの座を貪欲に狙う横山武騎手にとっては、今回の一戦は貴重なアピールの場にもなりそうだ。
(文=椎名佳祐)
<著者プロフィール>
ディープインパクトの菊花賞を現地観戦し競馬にのめり込む。馬券はアドマイヤジャパン単勝勝負で直線は卒倒した。平日は地方、週末は中央競馬と競馬漬けの日々を送る。
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