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リーディング争いの「命運」握る鮫島克駿の存在

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リーディング争いの「命運」握る鮫島克駿の存在の画像1
鮫島克駿騎手 撮影:Ruriko.I

 JRAの夏の北海道開催も函館での戦いを終え、先週から1回・札幌がスタートした。

 9月4日までの長い戦いとなるが、初週から5勝を挙げるロケットスタートを決めたのが、8年目の鮫島克駿騎手だ。

 昨年はキャリアハイを大幅に更新する年間69勝をマークしてブレイクを果たした25歳。今年もすでに48勝を記録しており、全国リーディングは堂々の第10位。先週の固め打ちで一気にトップテンまで浮上している。

 鮫島駿騎手は佐賀県の出身で、近年の夏場といえば地元に近い小倉での騎乗がメインだった。重賞の騎乗に合わせて北上したことはあったものの、北海道に滞在するのは2017年の函館開催以来で、実に5年ぶりとなる。

 昨年の飛躍を糧に、さらなるレベルアップを求めて北の大地へ。函館開催ではリーディング獲得こそならなかったものの、計10勝を挙げる活躍。函館2歳S(G3)を勝って、今年2つ目の重賞タイトルも手にしている。

 しかも、函館で挙げた10勝のうち、2歳戦で6勝の荒稼ぎ。函館2歳Sの出馬表を見ても、出走した13頭中4頭は自身が手綱を取って初勝利に導いた馬たちだった。

鮫島克駿の存在

 常に大きな舞台を意識し、中でもクラシックへの強い想いを各所で語っている若武者にとって、多くの有望な2歳馬と出会えたことは、勝利数以上の価値がある。札幌で行われる2歳戦に向けても、期待は膨らむばかりだ。

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横山武史騎手

 北海道に“カツマ旋風”の気配が漂う中、気が気でないのが横山武史騎手だろう。

 昨年は函館で15勝、札幌で20勝を挙げてダブルのリーディング達成。北海道シリーズを制圧した勢いのままに、キャリアハイとなる年間104勝をマークした。

 迎えた今年も、函館開催では2位の吉田隼人騎手(12勝)に大差をつける19勝を挙げて3年連続リーディングに輝く好発進。前年よりも勝ち星を伸ばし、成長の跡を見せつけた。

 2年連続の北海道シリーズ完全制覇に向けて、札幌開催も初週から3勝を挙げる上々の滑り出し。ところが、見上げてみると新たな刺客が前を走っていた。

 25歳の鮫島駿騎手と23歳の横山武騎手。今後の競馬界を引っ張っていく若き才能の激突は、そのまま今年のリーディング争いに直結すると言っても過言ではない。

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川田将雅騎手 撮影:Ruriko.I

 一時は川田将雅騎手の独壇場と見られていた今年の全国リーディングだが、夏場に入って横山武騎手が猛追。依然として87勝を挙げている川田騎手の首位は不変だが、横山武騎手も75勝と先頭の背中が徐々に視界に入りつつある。

 ここからの逆転を目指す上で、得意の北海道で猛チャージは不可欠。特に今年は最大の難敵であるC.ルメール騎手が海外渡航中で不在とあって、勝ち星を伸ばす絶好のチャンスと言える。

 また、川田騎手は10月にディープボンドとのコンビで凱旋門賞(G1)への参戦が決まるなど、海外レースへの参加にも積極的。ということは、その分日本を離れる期間も出てくるだけに、この夏の頑張り次第では逆転も夢ではないはずだ。

 それだけに、新たに北海道戦線に現れ、好調ぶりを発揮している鮫島駿騎手は最大のライバルと言えよう。年間リーディング争いの命運も握る、絶好調な「北海道の鮫島克駿」から目が離せない。

(文=木場七也)

<著者プロフィール>
 29歳・右投右打。
本業は野球関係ながら土日は9時から17時までグリーンチャンネル固定の競馬狂。
ヘニーヒューズ産駒で天下を獲ることを夢見て一口馬主にも挑戦中。

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