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デビュー2戦目で驚異の一変だ。
31日、新潟競馬場の1Rに行われた2歳未勝利(ダート1200m)は、岩田望来騎手の3番人気スクーバー(牡2歳、美浦・武藤善則厩舎)が1分11秒0の2歳レコードで勝利。ナムラビームが保持していた記録を11年ぶりに更新した。
13頭立ての一戦。7枠10番から五分のスタートを切ったスクーバーは、行き脚もすぐに付いて好位3番手を追走。逃げ馬が飛ばしたことで前半600mは33秒7と流れたが、抜群の手応えのまま4コーナーを回り最後の直線に入る。
並走していた1番人気のトモジャミを交わし去ると、あとは独壇場。鞍上が軽く気合いを付けた程度で後続との差をみるみると広げ、最後までノーステッキのまま2着馬を7馬身ちぎり捨てた。
「いやぁ強かったですね。ナムラビームのレコードは時計が出る不良馬場で記録されたものでしたが、今回のスクーバーはそれを良馬場で上回ったのですから、まさに衝撃的ともいえるレース内容でした。
なおスクーバーはフェブラリーS(G1)を勝ったモーニンや芝ダートで重賞勝利を挙げたアジアエクスプレスと同じヘニーヒューズ産駒。同種牡馬から久々に砂の怪物が誕生したかもしれませんね」(競馬誌ライター)
ゴール前はほどんど流していたにもかかわらず新レコードを樹立したことで、レース後のSNSやネット掲示板などには「めっちゃ強かった」「良馬場でこのタイムはすごすぎる」といったコメントが殺到したのも当然だろう。
初戦黒星はなぜ?
だが、そんな強いスクーバーも初戦では黒星を喫していたことから「むしろなぜ初戦で敗れたのか」といった声も上がっていた。
スクーバーは前走、6月に行われた東京ダート1400mの2歳新馬戦に武藤雅騎手とのコンビで出走。単勝オッズは2番人気に支持されていた。
スタートで少し遅れたことで、道中は後ろから4番手に待機。頭を上げたり口を割ったりと折り合いに苦労しながらの追走だったが、4コーナーで脚を使って一気に先行集団の外目にまで進出する。
最後の直線では一旦2番手まで上がるなど見せ場を作ったものの、残り200mで失速。勝ち馬のモルチャンに2秒2の大差をつけられた6着に完敗している。
「結果的には脚の使いどころが早すぎたかもしれませんね。道中は折り合いを欠いてスタミナを消費した上、4角では大外を回るなど距離ロスも大きかったように思います。
ただ、前走は1400mで大外16番枠と、条件的にもやや厳しかったかもしれません。今回は距離が1ハロン短縮された上に馬体が10キロ絞れたこともプラスに働いたのでしょう」(同)
「すごくいい位置で競馬ができました。これだけのタイムで走れたので、能力は高いと思います」
 レース後、岩田望騎手はスクーバーのレースセンスとスピードを評価。今後は初戦で敗れた1400m以上の距離に対応できるかどうかも1つのポイントになってくるだろう。砂の短距離界に現れたスター候補の次走以降を楽しみにしたい。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
 キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
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