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今村聖奈「58連敗」に忍び寄る刺客…藤田菜七子より怖いライバルが急成長

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今村聖奈騎手

 最終的に4頭の外国馬が参戦する今週末のジャパンC(G1)。当初、参戦を噂されていたドウデュース、アルピニスタ、イクイノックスらの姿はないものの、レース史上初となる外国馬の出走ゼロを経験した2019年を思えば、国際競走としての面目が保たれたといえるだろう。

 G1開催の裏にあたる27日の阪神では、メインレースの京阪杯(G3)が行われ、こちらには今年最注目の新人女性騎手である今村聖奈騎手もテイエムスパーダとのコンビで騎乗を予定している。

 同馬とのコンビは、重賞初騎乗初勝利を決めた7月のCBC賞(G3)以来。その後、今村騎手は先輩の藤田菜七子騎手が保持していたJRAの女性騎手年間最多勝記録の45勝を更新しただけなく、女性騎手最長記録となる7週連続勝利も2度経験した。飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃を続けるゴールデンルーキーに懸かる重賞2勝目の期待も大きい。

 だが、そんな今村騎手も11月に入ってから勝利が遠ざかり、気が付けば58連敗の急ブレーキ。不調の背景に通算51勝をクリアしたため、4キロ減から3キロ減となった影響も少なからずあるのかもしれない。

藤田菜七子騎手より怖いライバルが急成長

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永島まなみ騎手

 これに対し、最近になってメキメキと実力をつけているのが、今村騎手より1年先輩の永島まなみ騎手である。

 勝利数こそダブルスコアの差をつけられているものの、両者の間の騎乗馬の数と質を考えれば大健闘の部類だ。連敗のトンネルから抜け出せないでいるライバルを尻目に、こちらは現在6週連続で勝利を挙げている。今週末も勝つようなら今村騎手の7週連続記録タイも視野に入ってくる。

 人気馬でも穴馬でもソツなく乗りこなせているのは、永島騎手自身の技術が向上したからだろう。土曜に5鞍、日曜に4鞍の計9鞍を確保したように、関係者からの信頼も集まりつつある

 特に目を引いたのは、10月新潟で行われた平場の千直戦で、最内1枠1番を生かして15番人気の大穴でファンの度肝を抜いた一戦だ。圧倒的に外枠有利とされる条件ながら、開幕週でまだ馬場の内側が良好であることを逆手に取った思い切った判断が功を奏し、まんまと逃げ切って大波乱を起こした。常識に捉われない騎乗スタイルが選択肢に加わったのは、今夏からアドバイスをもらっているという横山典弘騎手の存在もあるのだろう。

 とはいえ、こうして頭角を現した永島騎手もまた、克服しなければならない壁があることも確か。

 なぜなら永島騎手も4キロ減の減量特典があったからだ。昨年デビューからの通算勝利は24日現在で通算28勝。このペースで勝ち続ければ、遅かれ早かれ51勝をクリアする日もやってくる。

 新人離れしたペースで勝ち星を量産し、デビュー年に「★」から「▲」に変わった今村騎手だが、このタイミングで思わぬ急ブレーキとなったなら、永島騎手も他人事ではないはず。

 G1レースに騎乗するために必要な31勝到達もあとわずか。今後の状況次第で、もしかしたら永島騎手の方が先にG1デビューということもある。その前にまだ4キロ減で騎乗できる内に、今村騎手の持つ7週連続勝利記録超えを狙いたいところだ。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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