【G1展望・ヴィクトリアマイル】「世代交代」か「復活」か……春の女王決定戦に最強牝馬が集結
「競馬つらつら」より春の女王の戦いヴィクトリアマイル(G1)に、今年も現役トップクラスの名牝たちが集結した。昨年は「3連単2070万馬券」という歴史に残る超高額配当が飛び出したが、今年はどうだろうか。
主役を張るのは、昨年の二冠牝馬ミッキークイーン(牝4歳、栗東・池江泰寿厩舎)になりそうだ。
前走の阪神牝馬S(G2)では久々のマイル戦が危惧されたが、クビ差の2着と上々の内容。G1馬として勝ち馬よりも2kg重い斤量を背負っていたことを考慮すれば「距離に死角はない」と述べても良い結果だろう。
最大の焦点は、落馬骨折から今週復帰する浜中俊騎手が手綱を取る点。乗り慣れた主戦騎手であることは確かだが、ケガ明けとなる約3か月ぶりの騎乗でいきなりの大仕事はどうか。馬よりも人の状態を注意深く確認しておきたいところだ。
もう一頭、主役級の評価となりそうなのが、昨年のジャパンC(G1)の勝ち馬ショウナンパンドラ(牝5歳、栗東・高野友和厩舎)だ。
こちらはマイルに目途を付けたミッキークイーンと異なり「1600mに大きな不安」が残る。しかし、そのミッキークイーンが8着に敗れた昨年のジャパンCで勝利しているだけに、その実力はここでは一枚上手。今年も超一線級が揃った大阪杯(G2)で3着に好走しているだけに、能力的な衰えはまったくないだろう。
こちらはジャパンCを勝った池添謙一騎手が騎乗するが、池添騎手が主戦となる前は秋華賞(G1)を勝つなど浜中騎手が手綱を取っていた。そういった意味では浜中騎手にとって、まさに因縁のレースになりそうだ。
今年になって重賞2連勝と完全に本格化したスマートレイアー(牝6歳、栗東・大久保龍志厩舎)が、一気のG1獲りを目論んでいる。
これまでその高い能力には皆が一目を置きながらも、追い込んではわずかに届かないレースを続けていたスマートレイアー。今年初戦となった東京新聞杯(G3)で、まさかの逃げを打ち、見事重賞タイトル奪取に成功。続く、阪神牝馬Sでも女王ミッキークイーンを完封し「いよいよG1制覇も現実味」を帯びてきた。
手綱を取るのは、逃げて絶好調の武豊騎手。昨年の香港C(G1)のエイシンヒカリに始まり、天皇賞・春(G1)のキタサンブラック、かしわ記念(G1)のコパノリッキーとG1を勝つ時はすべて逃げ切りと、逃げ馬に転身したスマートレイアーにとってこれほど頼もしい騎手はいないだろう。
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