オルフェ、ゴルシを輩出した『黄金配合』は偶然の産物だったのか?現3歳「ニックス軍団」の惨状
かつてはG1を3勝したドリームジャーニーに、史上7頭目の牡馬三冠馬オルフェーヴル、そしてトドメの現代版・葦毛の怪物ゴールドシップと、競馬ファンからは”チート”ともてはやされた「黄金配合」という言葉。
ところがこの「ステイゴールド×メジロマックーン」というこの配合理論は、昨年末にゴールドシップが引退してからというもの、パッタリと聞かなくなってしまった。
数年前まで、常に競馬の中心にいたはずの黄金配合は、一体どこへ行ってしまったのだろうか。
オルフェーヴルが三冠を達成したのが、今から5年前の2011年のこと。この年には同世代のフェイトフルウォーも京成杯(G3)やセントライト記念(G2)を勝つなど、多くの生産者からすれば「メジロマックーンの肌馬にはステイゴールドを」という”勝利の方程式”がすっかり定着したはずだ。
従って、翌年の2012年の春には”2匹目、3匹目のドジョウ”狙った「黄金配合」が行われ、その仔らが産まれたのが翌々年の2013年……。
そう、順調にいけば「史上最強」と誉高い3歳世代として「今年のクラシック」を戦っていなければならない2013年世代ということである。
しかし、冒頭でも触れた通り、昨年末にゴールドシップが引退してから競馬の中心となるG1や重賞レースで「黄金配合」をまったく目にしていない。まもなく世代の頂点を決めるオークスや日本ダービーに差し掛かろうとしているこの時期に、大いなる期待を込めて生産された2013年産まれの「黄金配合」の産駒たちは、一体どうなっているのだろうか。
実は、今年の3歳馬でJRAの厩舎に入厩した「黄金配合」の産駒は10頭も存在している。
一見少ないと思うかもしれないが、種牡馬としてまったく成功できなかったメジロマックーンの肌馬の数が限られていることを考慮すると、相当な偏り……少なくとも「黄金配合」という考え方がなければ、まずあり得ない傾向といえる。
しかし、この10頭がほぼ”壊滅状態”にあり「一体、黄金配合とは何だったのか」という声まで聞こえてきそうな悲惨な状況なのは、あまり知られていない。
PICK UP
Ranking
17:30更新- ルメール軍団「誤算続き」で迷走中?使い分けの弊害に一部ファンから疑問の声
- クロワデュノール「世代最強説」に現実味も…ダービー馬候補が未勝利戦より遅い時計の怪
- 武豊×ドウデュース完全包囲網で波乱含み!?豪華メンバーのジャパンCにチェルヴィニア、ブローザホーン、オーギュストロダンら最強メンバー集結。レジェンド元JRA騎手の見解は?
- 「別競技」の高速馬場で欧州最強マイラーの意地見せたチャリン!ジャパンC参戦オーギュストロダン、ゴリアットに朗報?
- C.ルメール「アンラッキー」な過怠金に謝罪…マイルCSでも「牝馬のC.デムーロ」の手綱冴えるか?
- エアスピネル降板に武豊騎手は「何」を思う……8年前、すべてを手にしてきた天才騎手が”最大級”の屈辱を味わった「ウオッカ事件」とは
- 【京都2歳S(G3)展望】藤田晋オーナーの大物エリキングが登場! ジョバンニ、サラコスティがリベンジに燃える
- 【ジャパンC(G1)展望】「ディープ」オーギュストロダンVS「ハーツ」ドウデュース、2005年有馬記念から19年越しの最終決戦!
- 春のG1戦線に水を差す「醜聞」続く…現役騎手の父に詐欺容疑、G1馬オーナーが逮捕
- 「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛