
「超近親配合」オルフェーヴル×ホエールキャプチャの初仔が誕生! 「レディファースト暴君」が運命のコラボ?

昨年5月に引退したホエールキャプチャが28日、初子となる父オルフェーヴルの牡馬を出産したことが分かった。毛色は母と同じ葦毛とのこと。
ホエールキャプチャは父クロフネ、母父サンデーサイレンスという血統だが、オルフェーヴルの父もサンデーサイレンスということで「サンデーサイレンスの3×3」という、かなりの近親配合となる。稀代の名手牡馬、サンデーサイレンスの飽和を象徴するような配合ではある。
近親配合というのは、俗に言う「奇跡の血量18.75%」の「3×4(もしくは逆)」に象徴されるように多くの名馬を生み出してきた歴史がある反面、奇形や気性難となるというリスクも内包している。「3×3」というのはさらに同血率が高いので心配ではあるが……。
昨年フェアリーSを制したノットフォーマルを筆頭に、現状「サンデー3×3」の配合はさほど気性難ではない模様。ヴィクトリアマイルを制し牝馬クラシックでも好走したホエールキャプチャに、G1競走6勝、世界制覇にあと一歩まで迫ったオルフェーヴルの掛け合わせという点は非常に期待できる。ネット上でも「3×3ならまだ許容範囲では」「これは楽しみ」と好意的な意見も多い。
そんな中、「産駒には芙蓉Sを走ってほしい」「なんか運命的な組み合わせ」という声がチラホラと上がっている。実はホエールキャプチャとオルフェーヴル、デビューした2歳時にその芙蓉Sで対戦しているのだ。
結果はホエールキャプチャ1着、オルフェーヴルが2着となっている。ホエールキャプチャの完成度は2歳時から高く、オルフェーヴルはその凄絶なポテンシャルをまだ発揮していない状況での結果といえるだろう。
現役時代からいわれてきたことだが、とにかくオルフェーヴルという馬は「女」に弱かった。「牡牝3冠対決」で盛り上がった12年のジャパンカップでは牝馬3冠ジェンティルにハナ差負け。2度にわたる凱旋門賞挑戦でも1回目がソレミア、2回目がトレヴとこれまた牝馬であった。他馬の戦意を喪失させるねじ伏せるようなパワーで大活躍したオルフェーヴルだが、暴君イメージのキャラクターの割に「妙にレディファースト」という点もまた、オルフェーヴルが人気を集めた要因の一端かもしれない。
とにもかくにも「良血」であることには違いない。この産駒がターフを疾走する姿を早くみたいものだ。
(文=利坊)
PICK UP
Ranking
5:30更新東京ダービー(S1)JRA勢「大侵略」にTCKが対応策! 物議醸した「バルダッサーレ方式」アウトも根本的解決とは言えず……
「存在自体が奇跡」常識外の”近親交配”で生まれた怪物・エルコンドルパサーの強さと「伝説のG2」
JRA元騎手・藤田伸二氏の「引退理由」を日本経済新聞が痛烈批判!?「木を見て森を見ない典型」と述べた騎手リーディングの本質とは
- 2017年クラシックに「ハーツクライ時代」到来!宿敵ディープインパクトを破り、春のクラシックに「魂の叫び」が響き渡るか
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- モットーは「安くて走る馬」で有名な大物馬主が爆買い!? 高額落札2頭に計1億円オーバーの「奮発」した背景
- JRA「年度代表馬」史上最大のねじれ決着!? スペシャルウィーク白井元調教師らが”怒りの声”を上げたJRA賞の舞台裏
- JRA「勝てない騎手」が名門・池江泰寿厩舎所属で大出世!? 裏には競馬界の現状と「救いの手」が……
- 京王杯SC(G2)の危険な人気馬!? 関係者が明かした「復活が期待される4頭」で大勝負!!