「明良行け!差せ!そのまま!」菅原明良応援団は東西問わず!? 団野大成に続くG1制覇で存在感…今後の課題はメンタル強化と再発防止のアレ
今年の宝塚記念(G1)はデビュー6年目の菅原明良騎手が初のG1勝利を決めた。
同騎手は競馬学校騎手過程・第35期生のひとりで、他には岩田望来、団野大成、斎藤新ら若手騎手のホープがいる粒ぞろいの世代でもある。昨年の高松宮記念(G1)をファストフォースに騎乗してG1初勝利を決めた団野騎手に続くG1制覇となった。
団野騎手に続く35期生のG1制覇
「ゴール前では騎乗馬のなかった騎手たちから『明良行け!差せ!そのまま!』という声援が飛び交っていましたし、1着でゴールした後には拍手もありました。東西の所属を問わず、応援されているのが伝わりましたし、彼の人柄を表しているシーンだったように思います」(競馬記者)
デビュー6年目ということもあり、若手のホープ的な扱いをされることも多いが、初年度から活躍しており、ここ数年もコンスタントに70勝を挙げている有望株。すでに関東ではある程度のポジションを確立しているといえる。
重賞でも存在感を増し、そろそろG1タイトルも視野に入りつつあったタイミングだっただけに、ここで結果を残せたことは本人にとっても大きな意味があるだろう。
晴れてG1ジョッキーの仲間入りを果たしたことで、今後の騎手人生も大きく変わってくる可能性も出てくる。関東ではG1を勝てるチャンスのある馬に騎乗する機会は、なかなか巡って来ないため、もし負けていたら津村明秀騎手や三浦皇成騎手のように遠ざかっていたかもしれない。
「菅原明騎手を語る上で欠かせないのは、まず人柄の良さだと思います。それは師匠である高木登調教師が厳しく指導している点が大きく、マスコミが取材をしているときも腰が低くて、生意気な態度を取っているところを見たことがありません。勿論、プライベートでは浮つくときもあるでしょうが、仕事場では驕った様子もなく凄く感じのいい青年といった感じです。
ただ菅原明騎手は競馬で失敗すると尾を引くタイプ。そんなとき、気持ちの切り替えができないまま次のレースに向かって負の循環に陥るところがあります。逆にひとつ上手くいくとポンポンと固め打ちに成功することもよくあります。将来的に関東を引っ張っていく存在になると期待されていますし、メンタル面の強化が課題でしょうか」(競馬記者)
とはいえ、彼はまだまだ若く伸びしろも十分。今年はまだ26勝と勝利数で伸び悩んでいるが、宝塚記念の勝利で自信をつけたことで後半の巻き返しに期待が持てそうだ。
ひとつ気になることがあるとすれば、春に盲腸で乗れない週があった点である。ひとまずは薬で治療したようだが、再発する可能性もあるので近々手術を受ける予定があるとのこと。そのため、1週間ほど競馬を休むことがあるかもしれないが、本人曰く「騎乗しない週があっても心配しないでください」と教えてくれた。
この秋はブローザホーンとのコンビで、もうひと暴れしてくれそうだ。
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