ドゥラメンテ以上の大人気!? 福永祐一とリアルスティールの「お家芸」になぜか安心するファンが続出?
この煮え切らない”モヤモヤ感”は「馬」のせいなのか、それとも「人」のせいなのか……。
昨春、一時は世代NO.1という評価を受けていたリアルスティール(牡4歳 栗東・矢作厩舎)の”勝ち切れない日々”が続いている。
先日28日(日)の中山記念(G2)。昨年世代NO.1の座を取って代わられた宿敵ドゥラメンテが、9か月の休み明けの上にプラス18kgという余裕残し。リアルスティールを応援していた競馬ファンの間では、本馬にとってライバルを見返す生涯最大のチャンスが訪れたと期待されていた。
その一方、近5戦で4度の2着という戦績や、福永祐一騎手の「2着はもういらない」という発言を受け、逆に「また、勝ち切れないのでは」という見方も強く……某掲示板では「今回も安定の2着」「福永がお家芸で2着に持ってくる」「2着指定席」など、むしろ”ちょい足らず”を期待する声も多かった。
それどころか、まだレース当日にもなっていないのに早くもレース後の”福永騎手のコメント推理大会”で大盛り上がり。「レースは完ぺきだったけど、結果だけが残念でした」「直線まではよかったけど、そこから思ったよりはじけなかった」「上手く勝ちパターンに運べたんだけど、最後だけが」「イメージ通りに乗れたが、甘くなかった」など、何故かどれも”敗戦の弁”ばかりが並んでいた……。
そして迎えたレース当日。福永騎手は昨年手も足も出なかった切れ味勝負でドゥラメンテに挑むべく後方のポジションを選択。これにはレースを見ていたファンからも「何故、そこに!?」「ドゥラより前にいないと!」と早くも悲鳴が上がった。
案の定……といっては失礼だが、3コーナーから動き出したドゥラメンテについていけず、結局一度も並びかけることもなくゴール。挙句には同期のアンビシャスにも差され、定位置の2着からも脱落してしまう3着という結果に……。
これには応援していたファンも納得いかなかったようで「ここしかドゥラメンテに勝つチャンスなんてないだろうに」「また、こんなレースか」「馬も人も去年から全然成長してないな」「2着いらないって、3着が欲しかったのか」など辛辣な意見が飛び交う。
さらにレース後に福永騎手から「本当はドゥラメンテの位置で競馬したかった。距離はよかったけど休み明けの影響か勝負所で右にもたれました。結果がほしかっただけに残念です」と”正解”が提示されると、ますますヒートアップ。
中には「ドゥラメンテの位置が欲しいなら動けよ」「消極的に乗って、後ろからも差されたら世話ねえな」など厳しい批判も……。
さらに2年前の2014年の大阪杯(G2)で、福永騎乗のエピファネイアがライバルのダービー馬キズナに完敗した”酷似ケース”を持ち出して「相変わらず消極的すぎる」「あれも3着だったな」「また繰り返してるのか」と散々。
挙句には、後にエピファネイアがスミヨン騎手に乗り替わってジャパンC(G1)を勝ったことを引き合いに「もう外国人に乗り替わってほしい」「スミヨン乗るまでアタマ勝負しない」など”リコール”の声まで上がっていた。
しかし、逆に「あれぞ福永」「安定の3着」「馬券圏内問題なし」など福永騎手の堅実な騎乗を擁護する声も当然あったが、それにしても勝ったドゥラメンテに勝るとも劣らない盛り上がりからも、リアルスティールと福永騎手の人気が伺えた一幕だった。
福永騎手自身はデビュー戦から手綱を取り続けているリアルスティールに相当な思い入れがあるようで、昨年の落馬事故からのリハビリも、もう一度この馬に乗るために痛みに耐えたという。
ならばこそ非情な乗り替わりの波が来ないうちに、今度こそ”安定感”を打ち破ってほしいものだ……と思いながらも、一方で「このままのキャラでいて欲しい」ような気にもなるから困ったものである。
ちなみに、中山記念の1着はM.デムーロ騎手、2着はC.ルメール騎手という、今飛ぶ鳥を落とす勢いのJRA所属外国人騎手の2人。この分だと、福永騎手の定位置が「3着」になる可能性もあるようなないような。
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