
JRA新馬戦キングカメハメハ産駒は要注意? 今週の新馬戦、注目の一頭
8月も3週目に入り、北海道では夏日も峠を越え、穏やかな気候となってきた。サラブレットを育成・管理する関係者もほっと一息といったところだろうか。
さて、今週末、8月19日(日) 札幌競馬場5R 芝1,800m 新馬戦で、期待馬がデビューする。カウディーリョ(2歳牡 美浦・堀宣行厩舎)だ。
同馬は、一口馬主クラブのキャロットクラブで7000万円で募集された高額馬。母の産駒には、マーメイドS(G3)、愛知杯(G3)勝ち、エリザベス女王杯(G1)3着のディアデラマドレを始め、中央7勝のディアデルレイ、中央6勝のサンマルティン、中央3勝のドレッドノータス、バルデスと堅実に走ってくる子が多く、クラブでは毎年争奪戦となる人気の母親だ。2012年のサンマルティンから2014年のバルデスまでは父はハービンジャーだったが、2015年から再び、重賞勝ちの姉ディアデラマドレと同じ父、キングカメハメハ産駒となった。
キングカメハメハ産駒の牡となれば、当然クラシックディスタンスが期待される。同馬は今年の本州の猛暑を避け、北海道のノーザンファーム育成場からゲート試験のため、7月中旬に函館競馬場に入場し、8月早々にゲート試験に合格した。その後、函館競馬場で調整が行われ、今週末、デビューとなる。いわゆる「北海道での直入レース」だ。普通なら美浦でゲート試験を受けさるのが常だが、馬の状態、気候など総合的に判断しての対応は、さすが、ノーザンファームと名伯楽の堀師といえるだろう。8月1週目には早々に、J.モレイラ騎手を確保している。
が、どうやら、ここまでの臨戦過程を見ていると急仕上げの感が否めず、今回、勝ち負けというよりは、レースを経験させる意味合いが強いようだ。あのJRA歴代No1マイル王のモーリスやダービー馬ドゥラメンテを始め、キンシャサノキセキ 、ストロングリターン、リアルインパクト、ネオリアリズムなどなど、後に種牡馬となるレベルの幾多の名馬を世に送り出した堀宣行調教師。先を見据えて馬を育てる堀師の判断・お手並み拝見といきたい。
また、キングカメハメハ産駒に関して「キングカメハメハ産駒は水っぽいので、勝負は馬体が締まってくるデビュー後、2〜3戦目」と常々語るのは、馬主・馬産地業界ではその相馬眼が一目置かれている、ノルマンディーオーナーズクラブ創設者、岡田牧雄氏(岡田スタッド代表)。キングカメハメハ産駒のデビュー戦は、そのポテンシャルで遊び遊び勝ってしまう馬もいるが、2〜3戦は様子見というのも、もはや、調教師の界隈では常識となっているのかもしれない。
キャロットクラブの高額期待馬、カウディーリョ。名手、J.モレイラ騎手をして、デビュー戦でどんな競馬をしてくれるのか? 注目の一頭だ。
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