JRA「年間300勝可能」モレイラが「ムーア以上」と絶賛される理由。しかし試験は「不合格」の兆しが……
9月29日(土)から短期免許でJRAに参戦しているJ.モレイラ騎手。中山競馬場では初騎乗だったものの、初日から騎乗機会4連勝を含む5勝。翌日にも2勝をあげ、土日2日で7勝の荒稼ぎ。スプリンターズS(G1)こそ騎乗したナックビーナスが7着に沈んだものの、それを補って余りあるほどの活躍でモレイラ旋風を巻き起こしている。
ある若手現役騎手は、モレイラ騎手の騎乗について「手足の長く、また身体の柔らかさもバツグン。肩の可動域が広いので、馬をグッと御せるから掛かってしまうこともほとんどないみたい」と感嘆しつつ話す。そのモレイラ騎手の高い手腕が、プロディガルサン(牡5歳)で出走した29日の11RロードカナロアM(1600万下、芝1600m)で、遺憾なく発揮されたと関係者たちを驚かせている。
「プロディガルサンはリアルスティールの全弟。これまで2度も重賞で2着入線があるなど、将来を嘱望されていた存在でした。ところが抜け出すとソラを使うタイプで、1600万下に降級するとC.ルメール騎手やR.ムーア騎手が騎乗しても、勝ち切れない不完全燃焼のレースを続けていたんです。ムーア騎手はレース後に『しっかり矯正、稽古しなくてはダメだ』と語っていたほど。なので今回は陣営も『正直勝つのは難しいかもしれない』と考えていたのですが、蓋を開けてみるとその馬を最後までしっかりと走らせて勝利。やはり、さすがですよね」(競馬記者)
迷える素質馬を勝利へエスコートしたモレイラ騎手。また同じレースで騎乗した経験を持つ若手騎手は、それとは別のレースでそのすごさを実感したという。
「モレイラ騎手は、日曜日の中山競馬場第9Rでヤサシサに騎乗。レースで逃げたヤサシサは最後の方はバテ気味で、すごく苦しそうに走っていたんですよ。そんな馬をまっすぐ走らせるのは本当に難しくて、相当な技術がいるんです。でも、モレイラ騎手はさほど苦にすることなく、本馬をゴールまで一直線に走らせて見事2着に入線。あれはお見事でした」(若手騎手)
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