JRA毎日王冠(G2)ステルヴィオ「不安」は距離より、むしろ「○○」!? 距離の壁に挑んだ「春のクラシック惨敗」の影響とは
7日に東京競馬場で行われる毎日王冠(G2)は、この秋最も豪華なメンバーが集うことになりそうな天皇賞・秋(G1)と密接な関係にある前哨戦だ。今年も登録馬こそ13頭に落ち着いたが、秋のG1戦線を見据えた強豪が集結。ハイレベルなレースが期待できる。
そういった中、かつて「世代No.2」の評価を得ていたステルヴィオ(牡3歳、美浦・木村哲也厩舎)も、ここから秋競馬を始動させる1頭だ。
これまで7戦3勝2着2回。特に今年の皐月賞(G1)を迎えるまでの連対率は100%。それもダノンプレミアム以外に敗れたことがないという事実が、本馬が「世代No.2」と評される所以だった。
しかし、皐月賞で4着に敗れて初めて連対を外すと、続く日本ダービー(G1)でも8着に惨敗。かつて「龍王」の異名を誇り、アジアNo.1スプリンターに君臨したロードカナロア産駒ということもあって、「距離の限界説」を囁かれながら春のG1シーズンを終えている。
そんなステルヴィオが秋初戦に選んだのが、1800mの毎日王冠だ。スプリングS(G2)勝ちを含め、当該距離2戦2勝という実績も然ることながら、マイルよりも200m長く、2000mよりも200m短い”非根幹距離”を初戦に選んだ背景には、未だ本馬のポテンシャルを測りかねている陣営の苦悩が窺える。
管理する木村哲也調教師も「今後の路線は、今回の内容次第」と明言。おそらくターゲットは2000mの天皇賞・秋、もしくは1600mのマイルCS(G1)になると思われるが、その「答え」を今回の走りに求める腹積もりのようだ。
「これまでの戦績を振り返っても、ステルヴィオに高いマイル適性があるのは明らかですし、極端に言えば勝てば2000mの天皇賞・秋、逆に敗れればマイルCSというところが大筋でしょう。主戦のC.ルメール騎手は、以前から『長いところの方が良い』と発言していますし、陣営としては勝って天皇賞・秋に進んでダノンプレミアムやワグネリアンに借りを返しにいきたいところ。今回はその試金石になるでしょうね」(競馬記者)
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