パチンコ「いい意味でちょいダサ」の名機……ハイクオリティーな仕上がりに脱帽!!
庶民の娯楽として芽吹いたパチンコが紆余曲折を経て迎えた変容期、デジパチといえば大部分においてドラム、もしくはドットであった。厳密にいえばこれは逆説的で、フィーバー機あるいはセブン機と呼称されるものが「デジパチ」の礎となったのである。
そのフィーバー機も、もとをただせばドラムに帰することはご存知だろう。そうSANKYOの『フィーバー』である。システムの名前であり機種の名前でもある『フィーバー』は文字通り熱狂を巻き起こし、低迷していたパチンコ界の人気を奪還した立役者となった。
以上から、デジパチとはドラム機であり、パチンコが好きだということはドラムが好きだということと同義であり、当然、私もドラムに目がない。初めて打ったフィーバー機がドラム機で、ニューギンの『エキサイトインカジノ』だ。
ほぼ羽根物だけを打っていた当時の私にとってセブン機とは貴族の遊びを意味し、容赦なく途轍もない速度で種銭を強奪していくそれらに畏怖の念を抱いたものであるが、この『エキサイトインカジノ』が非常に面白く、ドラムを嗜好する原体験となった。
その影響からか、ニューギンのドラムマシンとの親和性がことのほか高く、とりわけ『CRドラムロイド』に至っては、10年代最高のドラム機ではないかとの評を下している。
本来ならば、この『CRドラムロイド』を紹介したいところではあるが、元号も変わったこの時期に、導入が2015年と些か薹が立っている機種を選択するのにわずかながらの逡巡を覚えたので、現在の注目株であるところの『P美夏美華パラダイス』に白羽の矢を立てた次第である。
ドラムの魅力を問われると、暖かみを包含した「アナログ感」などと主張する向きもあろうが、そんなおためごかしに踊らされてはならない。私がドラムの何に引き寄せられるかといえば、「ちょっとダサい」ところなのだ。先の『CRドラムロイド』はその部分において完璧であり、もしかすると究極と言えるかもしれない。
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