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パチンコ「プチ爆裂」の名機……偉大すぎる先代に続きポテンシャルは十分!!

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 サイコな笑顔も愛おしい。

 京楽のパチンコ羽根物名機といえば『たぬ吉くん』をまっさきに思い浮かべる向きもあろうが、私には断然『玉ちゃんファイト』なのである。

 確かに「V」が出れば約5000発が濃厚となる爆裂性は魅力的であったが、羽根物とはそういうことではないと、洋楽にかぶれた中学二年生がひたすらに邦楽ロックを否定していたような振る舞いをしていたものであった。

 それでも15Rを引かないと、とてもじゃないが勝負にならないあたりといい、その15Rを引けば次回大当りまでポケットの開放時間がアップするゲーム性といい、羽根物には十分な射幸性、ギャンブル性を備えていたのである。

 実際、15Rの数珠連で一気にドル箱を満杯にした時には、『たぬ吉くん』にはない自力感が自己肯定感を肥大させ、「パチンコ上手いんちゃうか」「喰える」「毎日通える(≒毎日勝てる)んちゃうか」などと激しい勘違いを引き起こすこともしばしば。

 もちろん、というか多くの場合、逆に振れることが多いのである。「逆」とは1R、2Rしか引けないということだ。振り分けは1R:2R:15Rが3/7、2/7、2/7と均等に近いのだが、ラッパやピストルしかドットに表示されないのである。お前が頑張れ。

 しかし、よく考えてみれば7割以上が3等賞、2等賞で占められているので、それは1R、2Rしか出ないはずである。この15Rがなかなか引けない状態に陥ると、玉ちゃん役物の左右に搭載された回転体のスキマばかりに玉が行き、より絶望感を味わえる季節に突入するのであった。

 イレギュラー入賞が絶無といっても過言ではない本機。それなのにもかかわらず、玉ちゃんのお腹のポケットに吸い込まれ、足元から放出された玉がこともあろうにその軌道にわずかな角度をつけられてVを逸してしまったり、首尾よくV方向に流れてきたもののVゾーンに弾かれたりすることがあるのだ。この台でそれはダメなのである。

 こういったクセ悪台には「鳴きが抜群に良い」といった罠が仕掛けられ、道行く羽根物ファンをその毒牙にかけては役物の奥で玉ちゃんが笑っているのである。

 ただ、出玉のカギはデジタルによる采配が握っている部分が多いので、役物自体それほど辛くない印象で、調子の良い時などは大当りが3ケタを超えることも。しかしそれゆえに、今度は寄りを厳しく制限してくる運用もあり、羽根の開閉が軒並み50回を超えるような履歴で埋め尽くされていたボッタクリホールも存在した。

 私の成績はといえば、トントンくらいで戦えていた手応えがあるので、それほど負けが込んでいないであろう。時代は無定量・無制限の方向に流れていたので無理はせず、台の状況がそれほど良くなければ15R引っかけた後の1or2Rですぐにやめるといったような防護策が奏功したのかもしれない。

(文=大森町男)

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