パチスロ「脈々と受け継がれた」有名シリーズの初代。今はなきメーカーの「大量リーチ目」1号機 【名機列伝~デートライン編~】

 4号機時代は『リッチマン4』をリリース後、テクノコーシンとしてパチスロ史上最も複雑かつ難解ともいわれるゲーム性の『キワメ』、モーニング・イブニング・ミリオンチャンスなどの付加機能がセット可能な『ミコシ』、AT突入時はストックボーナスが全て吐き出される『破壊王』などを製造。

 5号機時代になるとラスターへと社名変更し、『竹中直人のパチスロ太閤記』や『メガミリオネア』など数々の革新的マシンを世に送り出した。

 同社はピーク時、売上高137億円超をあげていたものの、以降はヒット機種に恵まれずに2014年7月、事業を停止すると、同年12月には東京地裁より破産手続き開始決定。2017年5月、その破産手続結了と同時に、興進産業の名でスタートしたパチスロメーカーとしての歴史に幕を閉じた。

 そんな同社の第1弾パチスロは、1号機『デートライン』。当時としては珍しい、等価交換営業用に開発されたマシンであった。

 成立役を最大限まで引き込む「コントロール方式」が主流であった時代に、本機は成立役や最初に停止させたリールの位置によって第2・第3リールの停止位置をあらかじめ決める「テーブル方式」を採用。この方式ならばフラグの成否でリール停止位置を変化させることが可能で、リーチ目総数は約400種類ともいわれた。

 リーチ目の基本はボーナス絵柄の組み合わせ型。全リールにある代役絵柄、法則性は比較的明確であり、丸暗記もさほど難しくはなかったが、ライトユーザーはボーナスフラグ成立に気が付かずヤメてしまうこともあったため、空き台からリーチ目を探すことが攻略の基本とされた。

 ビッグとREG、2種類のボーナスは毎ゲームの完全確率抽選。高設定域はかなりのハイスペックながらも低設定域は激辛で、特大ハマリの救済として「1250枚投入」の天井が用意されていたことも大きな特徴のひとつだ。

 続いて登場した『ニューデートライン』はプログラムの不具合を取り除いた対策機だったが、こちらは下パネルをどついてエラーを起こすことで「強制的にビッグ状態とする」ゴト行為が発覚。1.5号機『デートライン21』では対策済みだったものの、目押し技術と運が重なることで発生する「小役抜き攻略法」が存在した。 

 デートラインはシリーズ化され、2号機時代には2-1号機『デートラインZ-1』と2-2号機『デートライン銀河』を、3号機時代には『デートライン銀河Ⅱ』を発売。社名変更後も、そのタイトルはしっかりと受け継がれた。

  

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