甘デジ「心を揺らす立体ステージ」…「名作」が運ぶ「夢心地」!!
時代が進むにつれ、パチンコは演出やスペックだけでなく、その土台である盤面構成も多様に変化してきた。基本的には液晶大型化や「右打ち」といったゲーム性の進化に伴う必然的なゲージ構成の変容であるが、釘の本数は減り、液晶以外は小型化・コンパクト化の必要に迫られる。
そして、それらの要件を満たした現代のパチンコにおける盤面構成の典型といえるような「形」が形成されたのである。
しかし、そこからさらなる発展を目指した意欲作が登場。盤面全体で羽根物的な機構を構築し、アナログ的な玉の動きを楽しめると同時に、台のほうで、つまりはメーカー側がホールの調整や打ち手の技量に左右されずにある程度の回転率を担保できるような仕組みを組み込んだ、『CRフィーバースターウォーズ』のような機種である。
ただ、どういうわけかプレイヤーに寄り添ったはずのこのシステムは打ち手からの支持をそれほど得ることができずに終わってしまった。
かつての「まわるんパチンコ」や近年の「クギナイン」など、回転率に係る部分に手を突っ込んだパチンコ台がことごとく失敗(といってもいいような反応、反響)に終わっているのはどういう理由によるものなのか、私には謎である。
さて、このような「スタートまで魅せる」コンセプトを受け継いだマシンに『CRフィーバー夢福神』がある。『スターウォーズ』の不首尾をふまえ、本来の「ステージ」としての機能を際立たせながら、ギミックとしての躍動感やダイナミズムを尖らせた機構を搭載している。
その一方で、あくまで「回り」への影響を補助、おまけといったレベルに抑えることで受動性・強制性のイメージを排除し、面白さを全面に押し出すような作りとなっている。
さらに、止め打ちなどの技術介入要素を加えることで、「遊技」としてのパチンコの機能を存分に感じられるようになっているのである。
この多層構造の立体的なステージ。最上段のカモメシーソーにうまく乗れば真上から垂直落下でスタートチャッカーに落とし入れる直撃ルートとなる。
ここでうまく拾われなくても、その後に続く波をイメージした二段階のステージにゆらゆら揺られながら奥ルートや一番下のステージのくぼみから高確率入賞を狙う。この立体ステージの玉を追っているだけでも一日打てるのである。
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