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C.ルメールが「過怠金」横山典弘が「騎乗停止」に賛否両論!? 覚悟の突撃と不可抗力…JRAの一貫した判断とは
![C.ルメール騎手 撮影:Ruriko.I](/wp-content/uploads/2023/10/Ruriko.I_20230604_kurisutofurumeeru_185.jpeg)
C.ルメール騎手の処分に「軽すぎる」「忖度」
先週5日に行われた3歳マイル王決定戦・NHKマイルC(G1)は、やや後味の悪い決着となってしまった。
レース後、主戦の川田将雅騎手が「マイルで、日本で一番強いレベルまで行ければ」と語ったように、勝ったジャンタルマンタルは今後のマイル界が明るくなるような素晴らしい走りだった。
だが、最後の直線で同馬に外から蓋をされた影響で、1番人気のアスコリピチェーノが進路を失うシーンがあった。
このまま引き下がれないアスコリピチェーノのC.ルメール騎手は、馬群を割ってやや強引に進路を開こうとしたが、そこに前を走っていたマスクオールウィンが内側へ斜行。咄嗟の判断でさらに内へ進路を切り替えたルメール騎手だったが、その際にボンドガール、キャプテンシーが致命的と言える不利を受けてしまった。
レース後、武豊騎手が「抜け出せそうだったんだけど……アンラッキーでした」とコメントしたボンドガールは17着、M.デムーロ騎手のキャプテンシーが18着の最下位。状況的にもルメール騎手が何らかの処分を受けるのは避けようがなく、元JRA騎手の藤田伸二氏が「誰かが騎乗停止になる」(公式X)とポストするなど、SNSでは「ルメール」「騎乗停止」といったワードが一足早くトレンド入りしていた。
しかし、JRAが下した処分は騎乗停止ではなく過怠金3万円。これにはSNSや掲示板でも「ルメール忖度」「処分が軽すぎる」など納得いかないといった声も多く見られた。
「G1という注目度の高いレースでしたし、重要度の高い最後の直線。騎手自身もやや強引になることが分かっての馬群割りということもあって、ルメール騎手の騎乗停止を予想した人も少なくなかったと思います。
ただ、今回のケースは前を走っていたマスクオールウィンが内へヨレたことも関係しており、不可抗力が重なった面もありました。(実際にマスクオールウィンの岩田康誠騎手も過怠金3万円の処分を受けた)
こういった複数の斜行が影響した件は当然過去にもあり、G1だと昨年の秋華賞が該当します。最後の直線で前を走っていたコナコーストが内側へ斜行し、それを交わそうとしたモリアーナが内へ舵を切った結果、フェステスバントが進路を失う被害に。結果は(コナコーストの)鮫島克駿騎手が1万円、(モリアーナの)横山典弘騎手が3万円という過怠金処分でした。そういった意味では、今回のルメール騎手(と岩田康騎手)の件もある意味一貫性のある処分だと思います」(競馬記者)
騎乗停止の横山典弘騎手には同情の声
![横山典弘騎手 撮影:Ruriko.I](/wp-content/uploads/2019/06/19kyoudoutsushin_yokoyamanorihiro02-sam.jpg)
その一方で、今回のルメール騎手や岩田康騎手の過怠金処分と比較して「気の毒」と同情されているのが横山典騎手だ。
NHKマイルCの前日の京都新聞杯(G2)にウエストナウ(牡3歳、栗東・佐々木晶三厩舎)とのコンビで参戦した横山典騎手だったが、同馬が1コーナー手前でいきなり外側へ斜行……。不慮のアクシデントから何とか体勢を立て直して2着に粘り込んだが、ファーヴェント、プレリュードシチー、ハヤテノフクノスケの3頭が不利を受けてしまった。
その結果、横山典騎手が騎乗停止処分に。今回のケースは馬の責任も大きく、ウエストナウに平地調教再審査が課せられた関係もあって開催1日の騎乗停止となったが、ファンからも「あれを防ぐのは無理だろ」「ノリさん、悪くないんじゃ」という声があったように、外目には防ぎようがない不可抗力にも見えた。
「(ウエストナウを管理する)佐々木調教師によると、どうやら物見をしてしまったようですね。ウエストナウもこれが2戦目だったように、キャリアの浅い若い馬によく見られることですが、騎手が予測して防ぐのは至難の業だと思います。ましてやウエストナウは(他馬の影響を受けにくい)先頭を走っていましたからね……」(別の記者)
過怠金3万円で済んだルメール騎手と、騎乗停止になってしまった横山典騎手。これまで何度もファンの間で物議を呼んできたレースの審議だが、今回も賛否両論が分かれる結果となった。
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