
永島まなみと古川奈穂に「ブレイクの兆し」見えた注目世代、意地を見せたい若武者がロケットスタートから「騎乗停止」の急ブレーキ
春には開催日における通信機器(スマートフォン)の不適切使用により、若手騎手6人が騎乗停止処分を下された一件もあったが、彼らがほろ苦い経験を糧にして競馬に真摯に向き合う姿も評価されつつある。
最年長の藤田菜七子騎手は対象とならなかったが、昨年ブレイクした今村聖奈をはじめ、河原田菜々、小林美駒、永島まなみ、古川奈穂ら複数の女性騎手と角田大河騎手にとっては、失った信頼を取り戻すためにも勝負の1年となっただろう。
今村騎手については、まだ本調子といえるまで勝ち星を挙げられていないものの、永島騎手と古川奈騎手は裏開催の福島で存在感を発揮している。先週の開催を終えた段階で5勝を挙げた古川奈騎手は、約3割の勝率と絶好調。現在女性騎手のリーディングを独走中の永島騎手も4勝でこれを追う。

その一方で、好調の波に乗り損ねたのが、先述した古川奈騎手や永島騎手と同じデビュー3年目の横山琉人騎手だ。
11月から始まった開幕週の福島で、5日には8番人気→1番人気→3番人気の騎乗馬で3連勝。同じく3勝を挙げた古川奈騎手の勝率を大きく上回る50%のロケットスタートに成功していた。
ロケットスタートから「騎乗停止」の急ブレーキ
このまま好調の波に乗りたいところだったが、翌週には想定外の急ブレーキ。土曜福島3Rの2歳未勝利戦(芝1200m)でメーオーテソーロに騎乗したのだが、4コーナーで外側に斜行したため、後ろにいたミストレビノが同馬に触れて騎手が落馬するアクシデントが発生してしまった。
本件を受けて横山琉騎手には、11月25日から26日まで2日間の騎乗停止の処分が下されているが、本人にとっても不本意なアクシデントだっただろう。
このショックが後を引いたのか、その後のレースで勝ち星を挙げることもなく、土日合わせて9戦未勝利のまま終了。騎乗馬の人気もそれほど高かった訳ではないが、前回の開催のインパクトが強烈だっただけに、1度も馬券圏内に食い込めなかったのは、少々残念でもある。
先述したデビュー3年目の世代は、現在41勝の永島騎手が頭一つ抜け出し、これを25勝の角田大和騎手、23勝の古川奈騎手、22勝の横山琉騎手、20勝の永野猛蔵騎手が追い掛けている状況。競馬の世界では珍しく女性騎手が優勢な世代だが、次代を担う注目の若手が多いのも特徴といえるのではないか。
現行のルールでは騎乗停止の発効は翌々週から適用されるため、今週末の開催で何とか意地を見せたいところだ。
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