C.ルメール「がっくり」まで繰り返さなくても!? 3歳マイル王ジャンタルマンタルが「あの名マイラーにそっくり」と話題
1600mで走ることに絶大な自信を持っていた
5日、東京競馬場で行われたNHKマイルC(G1)は2番人気のジャンタルマンタル(牡3歳、栗東・高野友和厩舎)が勝利。昨年の朝日杯フューチュリティS(G1)を制した2歳王者が、得意のマイル戦で2つ目のビッグタイトルを手にした。
まるで水を得た魚のように強い2歳王者が帰ってきた。
昨年のデイリー杯2歳S(G2)で重賞初制覇を飾ったジャンタルマンタルは、勢いそのままに朝日杯フューチュリティS(G1)を無敗で制覇。2歳王者として大きく期待されて3歳を迎えたが、始動戦の共同通信杯(G3)では後の皐月賞馬ジャスティンミラノに敗れて2着、皐月賞(G1)では最後の直線で一度は先頭に立つなど見せ場十分だったが3着に敗れていた。
しかし、主戦の川田将雅騎手が「この馬が1600mで走ることには絶大な自信を持っていました」と振り返った通り、マイル戦に戻った今回のNHKマイルCでG1・2勝目。1番人気だった2歳女王アスコリピチェーノを寄せ付けず、改めて力の違いを見せつけての戴冠だった。
この走りにはネット上のSNSや掲示板からも「強すぎて笑う」「マイルでこの馬を負かせる3歳馬はいないだろうな」「これは安田記念も勝てるんじゃ」「ダービー目指してくれ」など、ジャンタルマンタルの強さを称賛する声が続々……。
その一方で、本馬が過去にNHKマイルCを勝った名マイラーに「そっくり」という声もあった。
ジャンタルマンタルの戦績と瓜二つの名マイラー
「2019年のNHKマイルCを勝ったアドマイヤマーズですね。デイリー杯2歳Sで重賞初勝利を飾って、朝日杯FSを無敗で制したのはジャンタルマンタルと同じ。さらに年明けの共同通信杯で1番人気を背負って2着、皐月賞で見せ場十分の競馬。マイル戦のNHKマイルCに戻ってG1・2勝目と、ここまで2頭の戦績は瓜二つと言っても過言ではありません。
また、アドマイヤマーズが勝ったNHKマイルCではC.ルメール騎手が騎乗するグランアレグリアも出走していましたが、最後の直線で斜行したとして5着に降着。2強の明暗が分かれた点や、ルメール騎手にアクシデントがあった点なども共通しています」(競馬記者)
また、この日は米国でケンタッキーダービー(G1)が開催。日本のフォーエバーヤングが惜しくも3着に敗れたが、最後の直線で他馬に激しく寄られる不利があるなど、やや後味の悪い競馬となった。
実は、アドマイヤマーズが勝った2019年のケンタッキーダービーでは1位入線したマキシマムセキュリティが降着になるという歴史的な事件があった。歴史は繰り返すではないが、こういった点もどこか共通した部分がある。
ちなみにNHKマイルC制覇後のアドマイヤマーズは、秋初戦の富士S(当時G3)こそ1番人気を裏切ったが、12月の香港マイル(G1)で3つ目のビッグタイトルを獲得。古馬になってからG1勝利の上積みはなかったが、マイルCS(G1)で3着、連覇を狙った香港マイルでも3着に善戦するなど、最後までマイル戦線を大きく盛り上げた。
「朝日杯FS、今回と素晴らしいレースをして、適距離ではない皐月賞でも頑張ってくれました。これからこのマイルという距離で『日本で一番強い』というレベルまで行ければいいと思います」
レース後、川田騎手から極めて大きな期待を寄せられたジャンタルマンタル。果たして、これからアドマイヤマーズを超えるような名マイラーに成長するのだろうか。“本家”は次走の富士Sで大きく躓いた。ここは倣いたくないところだ。
PICK UP
Ranking
5:30更新- 新種牡馬サートゥルナーリア産駒「超大物候補」がいきなりデビュー!?「名牝シーザリオ伝説」新章へ…注目2歳馬ピックアップ
- 【日本ダービー】武豊「35回目挑戦」で初のコンビ継続! シンボリクリスエスとも意外な接点…「連対率100%」はシュガークンに追い風か
- 「東京2400mで買うべき馬」これぞダービージョッキーの金言!オークス&日本ダービーのヒントが満載!ステレンボッシュ、ジャスティンミラノを上回る期待馬がいる!
- JRA「3歳賞金王」はジャンタルマンタル、ジャスティンミラノにあらず!? 日本不在の“裏”賞金王の存在と、新種牡馬サートゥルナーリアが1強にならない異変
- J.モレイラ「短期免許」条件クリアに暗雲…「スムーズな競馬ができなかった」マスクトディーヴァで痛恨の取りこぼし、残るチャンスはあと「2回」
- オークス「本命」は去年から決めてました! キャプテン渡辺「大穴はこれだ!!」神の馬券術による極選穴馬【徒然なる神のくず競馬トーク】
- 「6戦合計40馬身差」“川崎のヤマニンウルス”がついに中央へ? 【日本ダービー】「過去20年連対ゼロ」の苦戦でも今年はG1級!? ドゥラメンテ「最後の大物」出現なるか。「伝説」の最終世代をピックアップ【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
- JRAジャパンC(G1)「史上最高」アーモンドアイ参戦もまさかの低レベル!? コントレイル、デアリングタクトでもない…… 下馬評1番人気はあの馬
- ドゥラメンテ「最後の大物」出現なるか。わずか4世代から三冠牝馬リバティアイランドやG1・3勝タイトルホルダー「伝説」の最終世代をピックアップ
- 【オークス(G1)予想】ステレンボッシュから魂の6点勝負! 5年連続10番人気以下が激走レースで「極上穴馬」指名
関連記事
【NHKマイルC】世代わずか「6頭」も驚異の高打率! ジャンタルマンタル、ノーブルロジャーの父に「第2のスワーヴリチャード」の期待
【NHKマイルC】“アスコリピチェーノVSジャンタルマンタル”仁義なき社台グループの頂上決戦に決着をつける不気味な伏兵!
「シャンパンカラーが勝つよ」昨年のNHKマイルCで9番人気の激走を見抜いた“凄腕”が指定したのは、ジャンタルマンタルでもアスコリピチェーノでもないまさかの激走穴馬
JRAアドマイヤマーズ早期リタイヤ種牡馬入りの衝撃! デムーロ株大暴落のトリガーにも…… 早過ぎる引退も急がざるを得なかった舞台裏
JRA・M.デムーロ「主戦降板」の真相!? 安田記念(G1)アドマイヤマーズ「昨年騎乗0」川田将雅の違和感と、新アドマイヤ体制に生まれた確執とは