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パチスロ「REG後1ゲーム目の刹那」~3号機名機伝説『ペガサス412』後編~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.58】

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パチスロ「REG後1ゲーム目の刹那」~3号機名機伝説『ペガサス412』後編~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.58】の画像1 
 時は1993年の秋。パチスロ業界は、次世代を担う新要件4号機の登場に沸いていた。

 昨年暮れの『チェリーバー』に続き、ユニバーサル系メーシー販売から史上初のBタイプ機『トロピカーナ』が、そして山佐からは伝統の大量リーチ目を搭載した『ニューパルサー』がリリース。いままさに、新たな時代が幕を開けようとしていたのである。

 …が。市場の実情はというと、まだまだ主役は旧基準の3号機。そして、それらの多くは相も変わらず不正改造されたバッキバキの「連チャン機」というのだから、巨額の費用をかけて挙行された前年の「大粛正」はいったい何だったのだろうか。

 さて、そんな時代の節目、『ペガサス412』に「いままでに例のない刺激的なゲーム性」を持つ新たな裏バージョンが出現したとの情報が、パチスロ必勝ガイド編集部に舞い込んできた。

 REG終了後の1ゲーム目にビッグが成立すれば、それを皮切りにビッグの激しい連チャンが始まる──。

 当時、大人気だったパチンコの爆裂権利モノにそっくりなゲーム性で一世を風靡した、その名も「ダイナマイトVer.」である。

 刺激的なゲーム性はもちろんのこと、このバージョンにはもうひとつ、大きな特徴があった。情報提供者によると、なんと「小役が入賞するまで連チャンが継続する」というのだ。

 言い換えれば、「小役を入賞させなければ、永久的に連チャンを継続させることができる」ということになるわけで、もし事実なら大変な攻略法になる。

 さっそく編集部は、件の新バージョンが設置されているという宮城県は仙台市のホールへ、取材班を向かわせることとなった。

 ふだんから『ペガサス412』を溺愛していた自分も、仙台遠征に同行したかった。しかし、担当を任されていた『ニューパルサー』の実戦取材で神戸に向かうことがすでに決まっていたので、泣く泣く断念。

 出発当日の早朝、東京駅地下の銀の鈴前でたまたま仙台組と一緒になったのだが、嬉々としながら東北新幹線の改札口へ向かう彼らの後ろ姿を心から羨みながら見送ったことを、いまでも鮮烈に覚えている。

 数日後、仙台から戻った彼らに、取材の成果を訊いてみた。きっと、袋とじ級の特大スクープになるものと期待していたのだが、反応は意外なものだった。

「きっちり小役を外し続けても、止まる時は止まっちゃうんだよね、連チャンが…」

 小役を外すことでフツーに打つよりも連チャンが継続しているという感触は、確かにあったという。しかし、リミッターみたいなものがあるかのように、ある程度の連チャン数に達するとそれ以上は、どうやっても連チャンしなくなるのだという。

パチスロ「REG後1ゲーム目の刹那」~3号機名機伝説『ペガサス412』後編~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.58】の画像2
実戦上、11発が連チャンの上限だった。(パチスロ必勝ガイド1993年9月号より)


 ともかく、夢の永久連チャン打法は机上の空論に終わってしまったわけだが、そうこうしているうちに季節は夏へと移ろい、件の「ダイナマイトVer.」が都内にも上陸してきた。

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