〇〇すれば超優秀台に座れる!? パチンコ店の奇妙な激アツイベント！

パチンコホールの奇妙なイベント

　現在営業中のパチンコ店では、ひと昔前みたいにお客様を限定して遊技できるイベントはないはずです。このことを私は「シートイベント（指定台イベント）」と勝手に名付けていました。

　たとえば「レディースシート」とか「シルバーシート」のような、条件を満たしていれば打つことが可能な台のことで、もちろん運用状況は他の機種よりも断然良かったです。

　そのシートの対象機種は平均して2機種ぐらいだったでしょうか。ただし、それは丸１日ということではなく、開店から夕方18時ぐらいまででした。その後には制限なく、全てのお客様で打つことができましたので、夕方から来店しても状況が良い機種を打ってプラスになることも多かったです。

　代表的な「シートイベント」は先程の2つが主流でしたが、調べてみると、その他の「シートイベント」も数々存在していました。

　１つ目は「コスプレ大会」というものです。簡単にいえば、お客様が何でもよいので「コスプレ」さえしていれば、対象となっている遊技台に打つことが可能でした。そのコスプレも一貫して関連付けてなくても良かったのです。某大型量販店に打っているような馬のマスクやプロレスのマスクなどを被ったり、全身黒タイツを身にまとったり、とにかく普段と違っていることが従業員に認められたらOKでした。

　コスプレならば、そのほとんどが若者に限定されると思われるでしょうが、状況が他の機種よりも良いならば老若男女は関係なかったのでした。むしろ中高年以上のリタイアしたお客様が積極的にコスプレをしていたのです。その姿は微妙な感じでしたが、特に多かったコスプレが武士にお姫様に至る「時代劇スタイル」でした。

ホール内にオーディション会場を常設!?

　もうひとつのシートイベントですが、また変な催しを行うパチンコ店です。そのパチンコ店では、毎日何かしらのイベント台を設けていましたが、シートイベント的なモノを展開していませんでした。考えた上の苦肉の策として、新聞折り込みチラシに衝撃な新しいシートイベントを発表したのです。

　その名も「奇人変人大集合‼」というイベント。これは、どこぞのテレビ番組の企画をリスペクトしたモノだと思われます。もっとわかりやすく言うと、「一発芸」をして従業員から合格をもらえればイベント台を打てるというモノだったのです。

　景品カウンター隣にはオーディション会場のような場所が常設されていて、店長や主任などが審査員として待機。同店では丸1日のイベント台ではなく、夕方6時からの解放台みたいな位置づけでしたので、運用はかなり期待できました。それを打つために、30分前から打ちたいお客様が一発芸を持ってカウンター前に列をなしていましたね。

　気になる一発芸の内容ですが モノマネや手品など、ありきたりな一発芸が多かったです。審査の基準もかなり低い感じでしたが、クオリティの高い芸というか、シュールでかなり危険な一発芸も存在しました。たとえば、牛乳を飲んで目から牛乳を出したり、画鋲の上を歩くなど、テレビ番組のオーディションレベルの芸までして指定台を打ちたいという一風変わったお客様までいました。

　結局、後者の企画というかイベントはマンネリ化となってしまい、あっけなく終了…そして「シートイベント」もいつの頃から消えてしまいました。

　運用状況や条件が良ければ誰しも回る台を打ちたいものですが、当然、その競争率は高く、簡単に打つことができません。上手い話は、その辺に転がっていないものですね。

（文＝四本コーヒー店．）
＜筆者プロフィール＞
　パチンコ好きが高じて異業種から転職し、長年パチンコ店の一般正社員としてホール現場を見てきた。単にパチンコを打つだけでなく、新規グランドオープンなどの市場調査やレトロ台探訪、のめり込み防止のための依存症考察など様々な遊技関連を日夜追っかけている変態パチンカー。そのため、大御所ライターや遊技機メーカーや周辺機器の幹部、他ホール法人の幹部などとの交流がある。ちなみに「四本」の読み仮名は（よんほん）ではなく（よつもと）である。

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