
JRA・藤田伸二元騎手「後藤騎手自殺」を語るも、岩田康誠”徹底批判”に賛否の声

JRA所属・後藤浩輝騎手の突然の自殺から、先月27日で1年が経った。いまだに競馬界、ファンの間ではその死を惜しむ声が絶えず、後藤騎手の競馬界きっての明るさ、エンターテイナーとしての資質を再評価する声も多い。
ある意味、現在は「競馬界にも競馬ファンにも属さない」存在である藤田伸二元騎手も、彼の死を心から悼んでいる。現役時代はフサイチコンコルドのダービー制覇に代表される数々のG1制覇、フェアな騎乗や歯に衣着せぬJRA批判などでも注目された名手だった。
藤田氏は27日、自身のブログを更新した。
実は、後藤騎手の命日は藤田氏の誕生日。「この歳になると何も嬉しい事は無い」とブログでは語っていたが、藤田氏にとって、27日は悲しい日に変わってしまったようだ。
ブログには、後藤騎手の訃報を後輩騎手から電話で聞いた話や、元気な後藤騎手の死の前週に会話したことなどがつづられていた。その上で「でも自殺はアカン…」と、悲しみを吐露している。
ここまでは通常の「追悼」なのであるが、自分の考えをストレートに発信する藤田氏は、やはりこのままでは終わらなかった。ここから藤田氏は名前こそ出さないものの「ある騎手」を徹底的に糾弾している。
藤田氏はブログに「とにかく原因を作った人間が一番クズなのは確かだろう……」と発言。そして「1度目の落馬事故なんか、1度も見舞いにも行ってないと言う…」と続けた。
その後も藤田氏は「で奴はG1で勝って馬上でバンザイ………」「ホンマにクズや」と毒が止まらない。最終的には「早よ騎手辞めて良かったわ~。怪我させられる前にな…」と、皮肉とも思える表現でブログを締めていた。
真偽は定かではないが、報道では後藤騎手の自殺の原因として「2度の落馬事故」が上げられることが多い。頸椎骨折のケガで追い詰められたという説だ。そして、その2度の落馬を引き起こしたのが、同じくJRA騎手の岩田康誠である。無論、生前の後藤騎手は岩田騎手とその後会ってわだかまりなどはないと語っていたが……。
以前より藤田氏は自身の著書『騎手の一分』(講談社)や様々な場面で、岩田騎手の強引な騎乗や、尻を馬の背中にトントンと当てる独特の騎乗を「絶対に認めたくない。馬の背中を傷めてしまう」と痛烈に批判していた。
さらに、藤田氏はJRA屈指のクリーンな騎乗で知られる。そんな藤田氏からすれば、危険極まりない騎乗で後藤騎手を落馬させた岩田騎手をどうしても許せないということだろう。
ネット上では「藤田の言い分はごもっとも」「岩田、見舞いにもいかなかったのかよ」など、藤田氏の意見に同調する声もあれば「これは中傷に近い。岩田も反省してるよ」「後藤を利用してないか」「直接言ってやれ」と、ブログでの糾弾を批判する声もあるなど、賛否両論の状況だ。
藤田氏の行動に対する是非はともかく、一つだけ確かなことは多くの人が後藤騎手の死を悼み、忘れられないという現実である。どれほど大きな存在だったのかを痛感させられる。今後の競馬界に、彼のような明るいキャラクターが出てくれることを願ってやまない。
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