キタサンブラック「疑惑」に武豊騎手が発言。異例の「落鉄騒動」の裏側にある”捻じ曲げられた真相”と現役王者を巻き込んだマネーゲーム


 それにしても、キタサンブラックを最も間近で見ていた陣営は、まだ不明瞭な段階で何故あそこまで落鉄を主張したのだろうか。一度、「落鉄していた」と大きく報道され、それが後から覆るケース(完全に覆ったわけではないが)は非常に珍しいからだ。

 花岡氏が「レース後のわりと早いタイミングで左前が落鉄していたことが報道された」と指摘した通り、今回の落鉄騒動はまさにレース直後の出来事が発端だった。しかし、その後キタサンブラックの写真が何枚も出回ることはわかっていたことだし、その結果、メディアの検証により”疑惑”となるのも、容易に予想できそうなものだが……。

 そんなことを考えていると、ジャパンC直前に更新された武豊騎手の日記の内容を思い出した。

「今週、キタサンブラックが入ることが決まっている社台スタリオンステーションから、来シーズンの種付け料が発表されていましたが、キタサンブラックだけは未定となっていました。これはジャパンカップと有馬記念の成績で上がる可能性があるからだそうで、そういう意味でも責任は重大です」

 本件は競走馬の王様が、競馬の王様の”マネーゲーム”に巻き込まれたといったところだったのだろうか。

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